☆ ページ16
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山「…なに？どうしたの？」
知「あ」
知念はそれだけ言って餌付けされる雛のように口をパクパクさせた。
あぁ、ホントにこの子は…
山「も〜…しょうがないなぁ〜…」
そう言ってバニラアイスを掬って口にいれてやると満足そうに笑った。
きっと今俺はだらしない顔をしているに違いない。
でも、知念が可愛すぎるのが悪い。
そこら辺の女の子より甘え上手で可愛くて、つい甘やかしてしまう。
いっそこのアイスキャンデーみたいに溶けてドロドロになるまで甘やかして、俺がいないと何も出来ないくらいにしてしまいたい。
知「どうしたの？ボーッとしてるけど」
山「えっ」
知「大丈夫？熱中症？」
気付かぬうちにボーッとしてしまっていたらしい。
危ない危ない。
暑さで思考がおかしくなって変な方向に行っていた。
よく分からない暴力的な気持ちに支配されそうになっていた思考を頭を振って振り払う。
山「いや、なんでもないよ」
知「あ、涼介のアイス溶けちゃってるよ」
いつのまにかアイスを完食していた知念に残った棒でカップの端を叩かれ、そこでやっとアイスだった液体の存在を思い出した。
山「あ〜…ホントだ」
知「ちょっと、ホントに大丈夫？もう旅館戻る？」
心配そうな顔で見上げる顔が可愛くてまた暴力的な気持ちになりそうで、目を逸らして立ち上がった。
山「うん、もう帰ろうか」
知「…分かった」
知念を見てさっきみたいな気持ちが湧き上がってくるのは別に初めてのことじゃない。
いつもは知念に癒されて穏やかな気持ちになるけれど、本当にときどきふとさっきみたいな暴力的な気持ちに刹那的に襲われることがある。
でもそれは本当にときどき、たった一瞬だけのことだからそんなに気にしてはいない。
山「知念はホントに可愛いなぁ〜！」
知「なに、急に…今さら言われなくても知ってるよ」
山「そういう所もカワイイ」
知「…っ、あっそ」
少し照れて俯く横顔が赤いのは夕日に照らされているからなのか。
問いただして意地悪したい気もするけど、知念の嫌がることはしたくないからしない。
きっとこれが大ちゃんだったら意地悪してるだろうけど。
意地悪をする代わりに頭をポンポンと撫でるともっと顔が赤くなった気がした。
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終わり
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ちゆひあにゃん(プロフ) - ゆあさん» コメントありがとうございます…！素敵と言っていただけて嬉しいです(*^^*)このお話は大体書く内容が最初から決まっちゃってるので…短編集作りたいと思ってるので、そちらで書かせていただきますね！貴重なアイデアありがとうございます(*^^*) (2018年6月25日 0時) (
レス) id: 0a49e2f1a8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ - 前作のやまちねとても素敵でした…！！よかったらですが、大ちゃんと仲良くする知念ちゃんに山田くんが怒るけど、最後は甘い２人が見て見たいです…時間があればお願いしてもよろしいでしょうか？？ (2018年6月24日 14時) (レス) id: 13aa0fd7e6 (このIDを非表示/違反報告)
ちゆひあにゃん(プロフ) - 凛さん» お返事遅くなってしまい、すいません！コメントありがとうございます(*^^*)本当にノロノロ更新ですが、これからも読んでいただけたら嬉しいです！ (2018年6月24日 3時) (レス) id: 0a49e2f1a8 (このIDを非表示/違反報告)
凛 - やぶありの過激な裏も是非とも見たいなと思いました！この作品大好きです！頑張ってください！ (2018年5月19日 9時) (レス) id: 1ac15466af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゆひあにゃん | 作成日時：2018年3月27日 21時
