【WT】犠牲者の円舞曲 (ページ5)

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“いつもの事”だと思っていたけど、明らかに何かが変、というかいつもより過保護になっているような気がする。

いつもは選択授業で移動教室になってもたまに一緒に行くぐらいで、今日みたいな強制連行はほぼないと言っていいぐらい。

『だって変な勘違いされて、もっといじめに発展したら嫌だし。』

nk「そんなの気にしなければいい話じゃない？それに俺がAを守るって約束忘れた？」

『それ、小学生くらいの時にした約束でしょ……』

kn「え、そんな約束してたの？」

kr「初耳だわ〜〜」

shk「まぁそんな約束なくてもAを守るのは当たり前のことだけどな。」

『自分の身ぐらい自分で守れますし……子供じゃないんだから。』

それに私一人暮らししてるんだから！！

男一人蹴り飛ばせるぐらい自信はある。

でもそこまで体力はないんだけど……

自信はあるし、今までいじめられていても特に気にしてないからメンタルはそこそこ強い方だとは思う。

そんなこんなで屋上で買ったご飯を食べていると、彼らが入っている部活の後輩がやってきた。

学校の屋上はだいたいワイテルズと私だけの縄張りのような場所で、あまり人は来ないが彼らが有名なせいでたまに人が来ることがある。

「あ、先輩たちここにいたんですね〜！ちょっと質問いいですか？」

sm「あぁ、良いけど。質問ってなんだ？」

「そこにいる女の子って先輩たちの彼女なんですかー？」

あー出た、その質問。
まさか後輩にも聞かれてしまうのかぁ。
さすが高校1位の人気者たちだね。

br「あ、Aちゃんのことかな？付き合ってるよ〜」

おい、ぶるーくさん何言ってんの〜???

告られた覚えないぞー？

『いや！違います！付き合ってません!』

nk「いや違うよ?付き合ってるよ。」

なかむー???
ってみんなして言ってるし、なにこれ。
逃げようかな、うん逃げよう。

『ごめん〜次授業あるからもう行くねーバイバイー！』

パンの袋のゴミなどを片付け急ぎで飛び出しあまり人がいないところまで走る。

はぁ、はぁ、と呼吸を整えつつ、気持ちを整理する。

えっと私はいつ告られて、付き合った？
そんな覚えないし、あの6人とは絶対恋愛には発展しないと思ってたし。

でもなんであんなあっさりと答えてるの？

もしかして、聞かれる度あんな感じに答えてるのかな？

あとで、叱らないと。
噂とかされなければいいんだけど。