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祠鏡* ページ39

「『ほこらかがみ』?」


「違うよ。『しきょう』って読むんだよ。...多分。あ、いや、嘘ごめん。わかんないって。お、怒らないでぇぇぇぇ!!」



今私たちがいるのは近所のちいさな祠。


石造りの鳥居に『祠鏡』と書かれた石板が掛かっている。


其処から暫く獣道が続き、


その奥には、鈍色を放つ円形の鏡のようなものを祀った祠がある。


今日は日課の探検ごっこに此処を選んだ。


「でもさぁ...この鏡みたいなのって一体なんなんだろうね?」


「さぁ?...ていうかさ、この辺って人住んでないのにこの祠の周りだけすごい綺麗じゃない?」


「うーん確かに。言われてみれば...。」


「獣道は草ボーボーなのにどうしてこんなに綺麗なんだろ。」


暫くゴソゴソと茂みに分け入ったり、祠の裏を覗いたりと、何かないかと探し周っていると、


ひ、

声が聞こえた。


「今のってハクちゃんの声?」


「え?違うよ?Aの声じゃなかったの?」


お互いに首を傾げたその時、


ひ、ひ、ひ、ひ、ひ、


声が聞こえた。


ひ、ひ、ひ、ひ、ひ、ひ、ひ、ひ、ひ、


声が増える。


ざざざざざざざざざざざざざざざざざざざ


茂みから凄まじい音が聞こえてきた。


私と友達は、

ぎゃっ、

と抱き合って、一目散に鳥居に向かって走った。



鳥居を出た私たちは、驚いた。


まるで太陽の光を反射する鏡が描く軌道のように、


祠から真っ直ぐに光が伸び、


田園風景の夕日の道に、真っ白な光の道が交錯していたのだ。


暫く見惚れると、それは消えた。


あれから一度も其処に訪れることはしていない。


ただ、願わくば、もう一度あの景色を見てみたい。


たとえ、ソレにつかまっても。

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ハルキ(プロフ) - ましろ(仮)さん» 楽しんでいただけて、何よりです!えーっと、間違いと取られてしまっても仕方がないのですが、何分、田舎暮らしのもので、変なところ訛ってるんですね。すみません、わかりにくくて...。これからも頑張ります! (2016年10月15日 19時) (レス) id: bbf3e98df8 (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(仮) - めっちゃ面白い!(゚∀゚) あ、『守護者』ってやつの「やっば、あと少しで授業じゃ!!って授業じゃん!!なのでは…間違っていたらすみません!とても面白いです(*´ω`*) (2016年10月15日 17時) (レス) id: 34b669008b (このIDを非表示/違反報告)
オロチ三兄弟+エンマらぶ(プロフ) - あぁ。よかつたね0の意味がやっとわかりました!! (2016年8月11日 20時) (レス) id: 3118c2103e (このIDを非表示/違反報告)
ハルキ(プロフ) - あいす。さん» 作品の説明欄にも載せましたが、そちらに解説コーナーを開設いたしました。そちらへどうぞ。 (2016年8月11日 18時) (レス) id: bbf3e98df8 (このIDを非表示/違反報告)
あいす。(プロフ) - すごいです!!ところで1番最初のお話の解釈お願いできますか?汗 (2016年8月10日 13時) (レス) id: d69731b068 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ハルキ | 作成日時:2016年6月19日 15時

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