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昼過ぎにはAのヘアセットは街中で評判になっていて、子供達だけでなく年頃の女達も集まっていた。


きゃぴきゃぴと盛り上がりながらAに集まる女達を見て、面白くなさそうにしている若者もちらほらいる。


「Aくん、お腹鳴ってる」


「サラのとこでご飯食べよう!」


「でもまだ並んでる人が……」


「サラにまかせて!」


もう終わりだと告げるサラに不満そうな女達を見て、Aが申し訳なさそうに謝った。


「……それに、みんな今のままでも十分可愛いですよ」


にっこり笑ったAは自分を見る若者を指差しながら肩を竦めた。


「あそこにいるのはお姉さん達の恋人じゃない?僕だったら知らない人に好きな人の髪を触られるのはちょっと嫌だなぁ」


「「「………」」」


「お姉さん達の、好きな人から可愛く見られたいって気持ちは尊重するけどね」


「「「………」」」


「あの人達が良いって言うならまた声かけてください。もちろん一緒に来てもらっても良いですよ」


「お礼はお菓子で良いよ」


「サラちゃん……」


「だってAくんはお金を貰うのは嫌なんでしょ?」


「まぁ、プロでもないしお金を貰える仕上がりじゃないでしょう?」


Aとサラのやり取りを見てクスクス笑った女達は、それぞれの相手に歩み寄っていった。


男達も納得したのかAへの不満は消えているようだった。


「済んだか?」


「うん、待たせてごめん」


タイミングを見て声をかけると、立ち上がったAの手を少女達がそのまま繋いだ。


両手が塞がったAの代わりに戦利品のお菓子は少女達が持っている。


「リコ、Aくん、行こう!」


「お腹空いたね〜」


「A、両手に花だな」


「羨ましい?」


「いやあ……これ、ベックよりモテてんじゃねぇか?」


「そんなことないよ」


楽しそうに笑うAは少女達と繋いだ手をぷらぷら揺らしながらのんびり歩き出した。





「さて、この後は何する?」


「本読んで?」


「いいよ、好きな本選んでおいで」


「リコ、行こう!」


少女達を見送り、食後に戦利品のお菓子をつまみ始めたAはチョコレートを食べてこれが一番好きだと目を輝かせた。


「土産に買って帰るか?」


「そうだね、チョコレートならある程度日持ちもするしお酒のお供にもなるんじゃない?」


「手配しておく」


「ありがとう」


Aは嬉しそうにチョコレートをもう一つ口に入れた。



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ちょこ(プロフ) - kaito11さん» ありがとうございます!引き続き続編もよろしくお願い致します! (2023年5月6日 22時) (レス) id: b37865d1d3 (このIDを非表示/違反報告)
kaito11 - この作品大好きです!これからも更新楽しみにしています! (2023年4月28日 18時) (レス) @page50 id: a5ae7a5cae (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - NATSUさん» いつもありがとうございます! (2023年4月15日 17時) (レス) id: b37865d1d3 (このIDを非表示/違反報告)
NATSU(プロフ) - 続きがとても楽しみです。 (2023年4月14日 22時) (レス) @page45 id: 01b4412dd0 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - 白雪さん» 初めまして、大好きと言って頂けて本当に嬉しいです。更新の励みになりました! (2023年2月27日 21時) (レス) @page28 id: b37865d1d3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちょこ | 作成日時:2022年12月18日 19時

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