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Aはカメラを構えレンズ越しにお頭と鷹の目を見ていたが、二人が激しい打ち合いを始めるとすぐにカメラから手を離した。
「……あれで本気じゃないんだ」
「本気だったらこんな小さな無人島一瞬で消し飛んでる」
「えっ」
驚いたように俺を見るAになるほど、と思いながら二人の手合わせを眺める。
何やら面白そうに挑発し続ける鷹の目にお頭は苛立ちを隠さず真正面からぶつかっていく。
Aのことを話しながら打ち合いをしているなど本人は全く気付いてないだろうが、二人のスピードについていける奴らは簡単に焚き付けられたお頭に呆れている。
お頭のAへの執着が日に日に強くなっているのは感じていたが、過保護すぎるのだ。
「お前も苦労するな……」
「ん？」
「いや……
一応確認しておくが、ソレだけだな？」
首を示しながらAに聞くと、気まずそうに小さく頷いた。
「大丈夫か？」
「気付いたらこの島が点になるくらい遠くまで連れ出されてて、このまま海に投げ捨てられるかも…とは一瞬考えちゃいましたけど大丈夫です」
平然とした顔でそう言うAは本当に何も分かっちゃいない。
鷹の目はAに乱暴したり海に投げ捨てたり乗せたまま何処かへ行くことも出来たはずだが、島へ連れ帰りお頭を煽るネタに使うくらいにはAを気に入ったのだ。
二人が何を話したかは分からないが、鷹の目がAに少なからず興味を持ってしまった。
Aのまっすぐな瞳と柔らかい笑顔が自分以外に向けられているのが、お頭は気に入らないのだ。
あ、これ庇護欲とっくに通り越して独占欲拗らせてるかもしれない……と感じたのは俺だけではないようだった。
幹部連中は同じような顔でお頭と鷹の目の打ち合いを眺めている。
ふと視線を下げ隣に立つAの様子を伺えば、眩しそうに目を細めながらも楽しそうに二人を見つめていた。
「二人共、素直じゃないなぁ」
「……男はみんな不器用なんだ」
「そういうことにしといてあげましょう」
クスクス笑うAがこの打ち合いに一役買ったことは間違いない。
あんな猛獣2匹を簡単に手懐けてしまったAは、もしかしたらお頭よりも人たらしかもしれないな……と思った。
ちなみにごく稀に二人が俺達に隠れて肩慣らしと言って打ち合いをするようになるのだが、それはまだ当分
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ちょこ(プロフ) - kaito11さん» ありがとうございます！引き続き続編もよろしくお願い致します！ (5月6日 22時) (
レス) id: b37865d1d3 (このIDを非表示/違反報告)
kaito11 - この作品大好きです！これからも更新楽しみにしています！ (4月28日 18時) (レス) @page50 id: a5ae7a5cae (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - NATSUさん» いつもありがとうございます！ (2023年4月15日 17時) (レス) id: b37865d1d3 (このIDを非表示/違反報告)
NATSU(プロフ) - 続きがとても楽しみです。 (2023年4月14日 22時) (レス) @page45 id: 01b4412dd0 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - 白雪さん» 初めまして、大好きと言って頂けて本当に嬉しいです。更新の励みになりました！ (2023年2月27日 21時) (レス) @page28 id: b37865d1d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちょこ | 作成日時：2022年12月18日 19時
