悲しい戦い-_- ページ7
「……ごめんなさい、フリスク」
トリエルさんの魔法攻撃をなんとか避ける。後ろを振り向くと、地面は黒く焦げていて、あんまりいい匂いとは言えない黒煙が立ち上っていた。
「あんなの、当たったら……！」
そう言っている間にも、トリエルさんは攻撃をやめない。ぼくは避けるのに精一杯で、それでも攻撃にかすってしまってどんどん体力を削られて行く。
「くっ……トリエルさん！もうやめてよ」
「……」
彼女は無表情で、でもぼくとは絶対に目を合わせないままだ。どうしてぼくを見てくれないのだろう。彼女の中にも、葛藤があるんじゃないかなあ。
「……トリエルさん、ぼくは、ぼくを待っている人がいるかもしれないから」
トリエルさんが一度攻撃をやめた時、ここぞとばかりにぼくは彼女を説得する。
「あなたがどうして止めるのかわからないけど……ぼくは、絶対にやらなきゃならないことがある気がするんだ、だから……」
「外の世界は危険で……」
「それでも、ぼくは」
ボロボロになったぼくは、少しずつトリエルさんに近づく。落ちる前から持っていた棒切れも、包帯も、煤だらけだ。
「……そこまで言うのなら、私はあなたを止めないわ。けれど、これだけは覚えていてほしいの」
彼女はぼくを抱きしめて、二度目の治療をしてくれた。体は元気なはずなのに、心はとても痛かった。
…
“アズゴア・ドリーマーには気を付けて”
「あずごあ、ってなんだろ？魔王みたいな存在なのかなぁ」
ぼくは棒切れを振り回しながら、雪を踏みしめてどんどん進んで行く。それにしてもこの一本道、どうぞ進んでください！……って感じだよねぇ。
「ふあぁ」
たくさん動いたからか、眠くなってきたや。
で、でも寒いところで寝ちゃいけないって、ぼく地上の両親に教わった気がするよ！？凍死？しちゃうらしい……うぅっ怖いっ。
そう考えてきたらなんか寒くなってきた……。
ぶるぶる震えながら今度はゆっくり歩く。すると、背後から枝がパキリ、と折れる音が聞こえた。
「…………へ？」
嘘だ、後ろに誰かいる……！？
急に恐ろしくなって全速力で駆け抜けると、小さな変な木のおもちゃが適当にぶら下がってる橋の前で。
「まあ、ちょっと待ちな」
こここ声がきききき聞こえた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 49人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Undertale」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
クラゲ - そっか！この頃は日本語版が出てなかったんですね。良い作品をありがとうございます！ (12月20日 21時) (
レス) @page11 id: 0f80d37cb9 (このIDを非表示/違反報告)
クラゲ - 面白かったです！モンスターの子っておいらじゃなくて俺だったような気がするのですが… (12月20日 21時) (レス) @page11 id: 0f80d37cb9 (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - バイシックル…？バビコの事ですかね？ (2019年6月7日 23時) (レス) id: 83fb9e2c17 (このIDを非表示/違反報告)
ChocoLa(プロフ) - ユキさん» てへぺろ((( ですね……自分でもこの更新速度は驚いておりますよ……オホホ(( 女神様が降臨なされたのかなww (2017年3月17日 22時) (レス) id: 73c0835f44 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ - めちゃくちゃ更新されてる… (2017年3月17日 21時) (レス) id: 93b58d9534 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ChocoLa | 作成日時：2017年3月15日 20時
