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「……わっ！どうしたの」
お昼休みにお手洗いへ行こうと教室を出たときだった。なぜか私のクラスに来た飛貴とぶつかりそうになって、一歩後ろへ後退した。
「これ大昇から！先輩に呼ばれて行けないらしいから俺が来た。ありがとうって言ってたよ」
「ありがとう。次は直接返しに来いって言っといて」
なんであいつ自分で来ないで飛貴に渡すんだよ！とほんのすこーしだけイラっとしながら飛貴を見ると、なにやら神妙な顔をしていた。
「……ねぇ、A。言いにくいことだったらいいけど、なんかあったなら俺聞くからね」
一瞬黙った飛貴は、そんなことを言った。
「え？」
何を見てそう思ったのか。
毎日話すわけでもないし、と疑問に思っていると、さっきまで貸していたそれを指差した。
「余計なこと言いやがって！って書いてあったって大昇が」
その一言、思い当たる節がある。
教科書に発散なんてするんじゃなかった！と顔が熱くなるのがわかる。
っていうか、人の落書きを他人に見せるんじゃないよ！
「いや、それは、あの特に、なんでもないです」
「なんで敬語！？」
「……まさか、変な噂でも流されてるの？」
「い、いや」
噂を流されているのは、まあまあ本当だけど。
「あること無いこと言われてるんじゃ」
「それはない！それはない！」
一人で慌てる飛貴を見て、あること無いこと言ってるのはあんただよ！と言いたくなるのをぐっとこらえて否定する。
「なんだ、よかったー……。でも、ほんっとーに何かあったらなら言って？俺とAの仲でしょ？」
俺とAの仲。
小2ぐらいのとき、大昇と一緒に公園で遊んでいた私とこっちを見ていた飛貴の目があって友達になったんだっけ。
そこから小中高一緒と考えると、なかなかのものだ。
「うん、ありがとう。でもその言い方誤解を招くからあんまり言わないでね？」
えぇー！なんで！？と大声で叫ぶ飛貴にシッ！っと言ってから私は教室に帰った。
後から大昇にチョコレートでも買ってもらおうか。
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あり(プロフ) - 廉しょりさん» コメントありがとうございます！無事完結いたしました！読んでくださったようでとても嬉しいです！ありがとうございました！ (2018年12月21日 22時) (
レス) id: f999b45b65 (このIDを非表示/違反報告)
廉しょり - 完結おめでとうございます！ (2018年12月21日 20時) (レス) id: d33008032f (このIDを非表示/違反報告)
白雪 - 頑張ってください！ (2018年11月14日 18時) (レス) id: 7dc2471e07 (このIDを非表示/違反報告)
あり(プロフ) - 白雪さん» コメントありがとうございます！楽しみと言っていただけてとても嬉しいです。頑張って描き進めますので、どうぞよろしくお願います！ (2018年11月10日 12時) (レス) id: 6af7259f28 (このIDを非表示/違反報告)
白雪 - 続きが気になります！更新楽しみにしてます^^ (2018年11月10日 1時) (レス) id: 7dc2471e07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あり | 作成日時：2018年11月6日 16時
