続き ページ18
気づけば、ハウスを出て走り出していた。門までは距離があるから、間に合わない可能性の方が高い。
それでも、最後の見送りだけでも、したかった。
門につくと、車が停まっているのが見えた。荷台のカーテンが少しだけ開いている。
遠目から見ているから確信はない。だけど、確かに見えたんや。
__蒼白い、生気が微塵も感じられない指が。
人形かも知れない。けど、妙に生々しくて、ただでさえ寒いのに悪寒がした。
弾かれたようにその場から逃げた。後でママに謝ろう。
**********
イザベラ
「門に行ったの!?」
チュンリン
「うん…すいません。花束のお礼、言いたくて…」
そう、と相槌を打つママ。そんなママも、泣きそうに見えた。
チュンリン
「…ママ。どうして、アシュリーの名前を間違えることがあったの?レスリーって名前の子、このハウスにはいないよ?」
イザベラ
「ッ…。何でもないの。ただの言い間違い。ね?」
嘘っぽい。こんなにも、ママの発言を疑ったことはなかった。
それに、あの指は何だったん?まさか、アシュリーの指だなんて言わんよな。
もう……信じていいのかわからないです。
チュンリン
「…そっか、ママったら〜!」
イザベラ
「フフ、申し訳ないと思ってるわ。さあチュンリン、もう遅いし、部屋に戻りなさい」
チュンリン
「はぁい。晩安、ママ」
__やっぱり、嘘だったんやな。ママ。
あの日、ママがトランクを隠してたこと、
私は知ってますよ。
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ゆり(プロフ) - 読ませて頂きました!す、すごい… (2020年9月20日 21時) (レス) id: 8ed570e0bb (このIDを非表示/違反報告)
ゆり(プロフ) - 匿名希望:我妻さんさん» 大丈夫です! (2020年9月19日 15時) (レス) id: 8ed570e0bb (このIDを非表示/違反報告)
匿名希望:我妻さん - ゆりさん» 出荷済みの子ですがキャラ増やしました。駄目でしたら削除しておきます (2020年9月19日 14時) (レス) id: 590a3884b3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり(プロフ) - スミレの事までかいてくださってありがとうございます! (2020年9月18日 6時) (レス) id: 8ed570e0bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:匿名希望:我妻さん | 作成日時:2020年9月12日 7時