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頑張れる ページ11

な、なんだろう。なぜか圧がすごい。

「ヒョン。あんまりいじめたらセクハラになりますよ」
「えー、嫌だった? ごめんね?」
「え? いや、全然大丈夫ですよ。別に何もいじめられてないですし」

平然とそう答えると、なぜかソクジン先生は笑いをこらえているし、ユンギ先生の眉間のシワはまだ深い。
え、本当になんでユンギ先生機嫌悪いんだろう。


「A」
「? はい」
「……昨日の物理のとこ。もう大丈夫なのか」


話題が突然すぎてぽかんとしてしまった私を見てもう一度ユンギ先生が「物理」とだけ言い放つ。ソクジン先生は肩を震わせていた。


「まだ大丈夫じゃないです」
「今から見てやるから俺のデスク行くぞ」
「あ、はい! ソクジン先生、ありがとうございました」


ぺこりと頭を下げると、声と肩を震わしながら、にやにやとした口元を隠して「僕の方こそいいものありがとう」と言ってくれた。何もあげたつもりはないんだけどな。

ユンギ先生の机まで行くと、空いていた椅子を持ってきてくれて座らせてくれた。多分さっきまでクラスの子が座っていたものだ。


「先生よかったんですか? なんかさっき帰るみたいな会話聞こえてきましたけど……。私なら別に明日でも、」
「あー、ああでも言わなきゃやらなさそうだったから。気にすんな。ほら、ノート開いて」


机に出していたノートを先生がぺらりとめくってくれて、少しだけ近くなった距離にドキッとした。

先生から私に時間を割いてくれるアクションをしてくれると思っていなかったから、嬉しくて嬉しくてたまらないのだ。


「先生」
「ん?」
「私、次の物理頑張る」
「おー。頑張れ」


ふ、と柔く笑ってくれて、もう絶対に何が何でも頑張ろうと心に決めた。

この笑顔を脳裏に焼き付けて、物理を捨てようとした時に思い出して踏ん張ろう。


「応援しとくわ」


貸して、とノートに先生がさらりとペンを走らせた。
ファイティン、と書かれたのを見て、これは頑張れるやつだ、と歓喜のあまり震えそうになる。



好き……好きすぎる……。

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ちよ(プロフ) - 飴さん» ありがとうございます! 穏やかでほんわりした甘いお話にしたかったので嬉しいです( ; ; )! (2020年5月5日 22時) (レス) id: 9ab381c422 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ぽかぽかして心あったまるお話でした! (2020年5月3日 9時) (レス) id: a89f62ee0c (このIDを非表示/違反報告)
ちよ(プロフ) - 岩本菜那さん» 何か新しい妄想がパッと浮かんだらここに番外編書きにきますね( ˘ω˘ )! (2019年10月3日 13時) (レス) id: 9ab381c422 (このIDを非表示/違反報告)
岩本菜那(プロフ) - 続編凄い見たいです!! (2019年9月30日 16時) (レス) id: 60aae2806b (このIDを非表示/違反報告)
ちよ(プロフ) - いさなさん» ひょえー!!!! ありがとうございますー!!!! (2019年9月30日 11時) (レス) id: 9ab381c422 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちよ | 作成日時:2019年9月7日 20時

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