今日もあなたが好きでした。(Yuri)

初仕事 ページ12

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ここに来て、どれくらい経っただろう。









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侑李「ごめん、サビの手前からもう一回かけて。」

「は、はいっ。」









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ポタポタと落ちてくるものすごい量の汗と

冬だというのに、夏みたいな熱風を感じて。









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侑李「もう一回、同じところからお願い。」










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最初に頼まれたマネージャーとしての仕事は

指示されたら、曲の再生ボタンを押すことだけ。








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それにしても、驚いた。








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私の、知念さんに対するイメージは何でもそつこなくこなして、

練習しなくても、完璧に踊れるって思っていた。









HSJのメンバーも、知念さんは器用だから

一回振りをしたらすぐ踊れるって言ってたし。










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でも実際は、他の人に隠れて練習する

影の努力家。









ここに来て、何度同じフレーズの曲を流したか…










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「どうしよう…」








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知念さんの真剣な踊りを見て、

無意識にぽつりと溢れる。









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正直、バースデー公演は延期…

もしくは、中止にしてと頼もうとしていた。









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でも、こんな楽しそうに…









ずっと焦がれていた、キラキラの知念さんの踊りを

そんな酷いこと、言えるはずもない…









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キュッキュッと、スタジオに靴音が響く。










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憧れの人の踊りを間近で見れているのに

集中出来なくて。







ぼんやりと曲を聞いてたら

いつの間にか終わっていたことに全然気付かなくて…










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侑李「…大丈夫?」









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