81：それは雪解け水のような ページ33
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未来｢おはようって、兄さんも言っとったなぁ｣
『ふふ、おはよう、おはよう。』
未来｢いししっ！琴寧ちゃん私の子供みたいやねぇ｣
『…………うん、そうだね。』
小さなその身体に、母を重ねるなんて、大人気ないとは思うが、ずっと言いたかったんだ。
あの日、お母様が起きたら、
おはようって、
また星の話を聞かせてって、
また一緒に寝ようって、
それで朝起きたら、
また、
『おはよう』
何度も、何度も、
毎日。
未来｢おはよう、琴寧ちゃん｣
私を抱き締めてくれた小さなその体を、強く、抱き締めて、こちらを見て泣きそうに笑う司の手を引いて、また抱き締めた。
司｢ふは、びっくりした｣
『君たちが笑顔で私はとても嬉しい！感謝せねば！この緊急事態に！』
未来｢琴寧ちゃん、笑って変なこと言いよる〜｣
しばらく3人でくっつきあってイチャイチャする。
本当の意味での幸せを掴んだ兄妹に挟まれる琴寧は、マスクで目元しか見えなくても、それは心の底から嬉しそうで、千空は遠目からその様子を見て笑みを浮かべる。
すると、氷月が、大きな籠を持って彼らに近付いていった。
千空｢…？｣
氷月｢未来くん。頭に石片が沢山付いていますよ、美女が台無しです。顔を洗ってきたらどうです？｣
あそこの川で。
わざとらしい言い回しに琴寧と司が顔を合わせ氷月を警戒する。
未来を1人で行かせてはならないと悟った司が、彼らに着いていくと言い、琴寧も1人は寂しいと、適当な言い訳をつけて氷月の持ってきた籠に乗り込んだ。
『……ちゃんとしてるな、氷月は。』
氷月｢ずっと、待っていたので。｣
彼の言葉の意図が読めずしばらく考える。
籠に入れられ、背負われた時、こんなに冷たい事は他に無い。
ゲンと共に石神村へ行った時も、コハクが温泉に連れて行ってくれた時も、ゴーザンが私を保護してくれた時も、あんなに温かいのに、
君に背負われてる時だけが、氷のように寒い。
司｢琴寧、おいで｣
『私は赤子ではないぞ。』
川のほとりに着いた後、司が氷月の持つ籠から琴寧を抱き上げ、未来の隣に置く。
未来は嬉しそうに川の上流から流れてきた春の花びらを掬い、琴寧の手のひらに乗せた。
春の温かい風が吹く。
氷月だけが、ただ冬のように冷たい目をしていた。
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栗子(プロフ) - あんあんねこさん» ありがとうございます！💕💕お話のスピード遅くて主人公がどうなっていくのかのろりのろり更新ですけど気長に待ってくれると嬉しいなっ☆💦めっちゃ嬉しいです！頑張ります！！(ง •̀_•́)ง (9月24日 1時) (
レス) @page41 id: 117de47d08 (このIDを非表示/違反報告)
あんあんねこ(プロフ) - この作品本当に大好きです！！！！主人公がどうなるのか、、、！！！めちゃくちゃ楽しみです！！作者様のペースで頑張ってくださいっ！！！！！！！！！ (9月23日 12時) (レス) @page40 id: 3021c16fe7 (このIDを非表示/違反報告)
栗子(プロフ) - 幸子さん» きゃー！✨👏嬉しいけど体調には気を付けてくださいね！？ありがとうございます💕最近出せない日多いから頑張りますね！💪 (9月21日 19時) (レス) id: 117de47d08 (このIDを非表示/違反報告)
幸子 - 夜更かしして全話読みました！最高です！！続き楽しみにしてます( *´꒳`*) (9月21日 16時) (レス) @page38 id: b07e9edb38 (このIDを非表示/違反報告)
栗子(プロフ) - ナナさん» コメントありがとうございます！！頑張ります！🔥 (8月31日 13時) (レス) id: 117de47d08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：栗子 | 作成日時：2023年8月23日 21時
