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鬼舞辻「....さらばだ。」



どんどん薄れゆく彼の姿に必死に手を伸ばす。


でも届くはずがなかった。






....しかし、掴んだのは別の暖かい感触。


一気に暗くなる視界。



朦朧とする、意識。


ズキズキと痛む体。




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〜くそ!待て!鬼舞辻、無惨!!〜


〜お前を鬼にして、嫁にしてやる。〜



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全ての記憶が次々へと思い出され
覚醒していく頭。





鬼舞辻....無惨!!!!




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ハッと目を覚ませば、手に人肌の感触。
その方向に顔を向けると懐かしい姿があった。







「....


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....杏寿郎。」



掠れる声のまま
そう呼べば、私の手を掴んで俯く彼の顔が
ゆっくりと上がった。


そして、信じられないというように目を見開いた。

元々目が大きいのにそれ以上開くと、
飛び出てきそうね....




煉獄「....ッAッ?おき、たのか?」



ずいっと顔を近づけられ、安否を確認される。
その顔は心配に染っている。



安心させるように笑いかけると
詰まったものがとれたように涙が溢れ出した。


....正直、彼が泣くのを見るのは初めてだな。



「....ただいま。」




おかえり、と力なく優しく返してくれた。



....そろそろ掴まれた手が痛い。




.



泣いている彼の背中をよしよしと撫でていると
数人のドタドタと足音がしてきた。





胡蝶&アオイ「妖光さんッッ!!!!!」




....可愛らしい彼女達だった。




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設定タグ:鬼滅の刃 , 逆ハー , 煉獄杏寿郎   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:美麗 x他1人 | 作成日時:2020年3月18日 21時

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