合同任務2 ページ18
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不死川「....」
人が賑わう街。
上着の下が裸の不死川さんは結構目立っている。
その上、端正な顔が傷だらけとは
誰もが怖がるだろう。
不死川さんがサッサと歩いている内に
甘味処に行く。
その間も、周りの視線が私に向けられて
少し恥ずかしかった。
遊郭で散々体験したのに。
「ふぅ....(気付かれたら斬られそうねぇ。)」
気配を消して....そうよぉ。
私は、いつの間にか不死川さんを獣として扱っていた。
奥さん達が集まったその店は
結構人気なのだろうか。
人あたりの良さそうな店主さんが
私を見てびっくりしていた。
「あのぉ、おはぎを3つください。」
店主「....お!綺麗な姉ちゃんじゃないかぁ!
おはぎ3つね!まけてやるよ!」
合計より少ない小銭を出して払う。
ありがとうございます、と一応の笑顔を浮かべておく。
店主「ッッッ....ほら、彼氏が待ってるぞ!」
「....彼氏?....ぁ。」
あ、まずいですねぇ。
凄い殺気を感じる。
不死川「おい、何やってんだてめぇはァ!?」
横を見ると、般若のような表情をした
不死川さんが汗をかいて怒っていた。
「ぃや、えっとぉ、不死川さんに
おはぎを買おうかなと思いましてぇ。
.
....探してくれたんですかぁ?」
そう言って、不死川さんの汗をかいた額を拭うと
顔がボッと赤くなった。
不死川「ッいなくなったら心配するじゃねぇかぁ!」
顔を逸らした不死川さんの目は
すごく泳いでいた。
正直言って、とても可愛らしい。
店主「ふぅん、見た所、近くの子達じゃないね?
夜になったら人が攫われてるらしいから
気をつけるんだよ!」
私達の服を見た店主さんは
ほれ、と袋に入ったおはぎを渡してくれた。
いい香りが鼻にくる。
不死川「ありがとなぁ、じいさん。
ほら、行くぞぉ。」
私は、差し出された手を
少し戸惑いがちに握った。
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作者名:美麗 x他1人 | 作成日時:2020年2月10日 2時