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時透




それは、あまりにも一瞬で。

柱である僕達も気付くのが遅かった。




僕達が鬼の気配に気付いた時には、
奴に向かってAが刀を向けているところだった。



綺麗に彫刻された
真紅色の刀は月の光に反射して怪しく光る。




宇髄「鬼か。元忍びの俺でさえ気づかなかったぞ。」



いや、ただAの気付くのが早すぎたってことでしょ。


それでも彼女より長く柱をやってきたこちらの身としては、
まだまだ僕は鍛錬が必要だな、と思った。



鬼「ほぉ、鬼狩りかぁ....



だが、俺は強い!
先にその女から食べてやる!」





醜い姿をした鬼が、Aを指さした。


僕達は、ばっと鞘に手をかける。



Aは、臆する事もなく
冷酷な笑みを浮かべた。

背筋がゾッとする。
美しくも、大変恐ろしい笑顔に。



「皆様は、抜刀しなくてもよろしいですよォ。

こんな舐めきった雑魚鬼には手間かかりませんからぁ。」




鬼「んだとてめぇ「艶の呼吸、参の型。妖宴」




一瞬でA雰囲気が変わり、鬼が好む血の匂いが強烈に彼女の全身をまとう。



僕達にも血の匂いがまとわりつく。

頭がクラクラしそうだ。





鬼「な、何だこの匂いは!?んぐっ

甘い....甘い!頭が、クラクラしやが....ガあ"!」




鬼がその匂いの甘さに、酔ったと同時に
Aはやつの懐に音速で潜り




ゴロっ!




首を斬った。





甘露寺「(な....は、早い!何今の技!?
もう1回見たいわ!かっこいい♡)」





「....ふぅ。さ、帰りましょ。」




ふっと振り返った彼女の笑みは
いまさっきの冷酷な笑みとは真逆の
柔らかく優しかった。




なんなんだろう、この感じ。




とても、優しくて綺麗な人なのに。






.






....僕はこの人が怖くて仕方がない。





「?時透さん、早く行きましょうよぉ。」




時透「ッうん。」





その得体の知れない感情には勘づかれないように、蓋をした。

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設定タグ:鬼滅の刃 , 逆ハー , 煉獄杏寿郎   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:美麗 x他1人 | 作成日時:2020年2月10日 2時

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