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物陰からそっと様子を伺う。
鬼兵隊と真選組が剣を交え、お互い睨み合っている。
まさか自分の為にここまで動いてくれるなんて思ってもいなかった。
あれは……
いた。土方さん達、と…銀時さん?
それに神楽ちゃんと新八さんもいる。
銀「A!何処だァァァァ!!」
神「待っててヨ!今助けるアルからなァァ!!」
二人共……
高「ククッ、諦めな銀時、奴は俺達鬼兵隊が預かり受ける」
銀「高杉……てめぇ」
土「御用改めである、高杉晋助」
沖「アンタみてぇな汚い男にAは渡しやせんよ。
とっとと返してもらえやせんかねィ?」
高「ほぉ……不釣り合いってか」
銀「ああその通りだ、Aは今何処にいる」
ここにいます。←
なんて、この状況で言えない。
でもこれ以上の争いは避けたいから、
ここは素直に出よう…。
『皆、私はここに……きゃっ…』
威「あーもうじっとしててって言ったのに……
約束破るなんて悪い子だネ?A」
『神威さん……っ』
神威さんに手で口を塞がれ、声が出せない。
私を後ろから抱き締める力は強く、
下手に抵抗すると骨が折れてしまいそうだ。
威「こうすれば嫌でもじっとしていられるだろ?」
『……っ』
苦しい。これじゃ窒息死してしまう。
ぐったりしている私を見て、神威さんは手を離した
威「これで懲りたらもう逃げない事だな」
『……どうして?
元はと言えば貴方達が自分勝手な都合で私を拐ってきたんじゃない。
それで逃げない方が可笑しいじゃない』
威「君からしたらそうかもしれないが……
もし逃げようとして殺されるのと
諦めて俺達の仲間になって生き延びるの……
どっちが良い?」
『脅しのつもり?』
勿論死ぬのは嫌だが……悪人の仲間なんて真っ平御免だ
それに自分で助けを呼んでおきながら裏切るなんてゲスい真似できるわけない
私は万事屋、真選組、そよ様……皆大好きだから
『私は皆を裏切りたくない…
だから……ごめんね?』
威「!?」
私は隠し持っていたナイフを神威さんの手に刺し、隙を見せて走り出した
このナイフは部屋を探索していた時に見つけた物。
槍を取られた以上、何か変わりの武器があった方がいいだろうと思い、取っておいたのだ。
銀「おい高杉……その槍……!」
『!』
高「ああ、Aのだ。
抵抗されちゃ困るからなァ」
土「てめぇ…!」
皆が高杉さんを睨み、武器を構えた
『待って』
全「!!」
『…高杉さん、それ返して』
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風蘭doll(プロフ) - ありがとうございます!こんな素晴らしいコメントを頂けて……私嬉しい!← (2018年9月14日 16時) (レス) id: 7e36fddfa3 (このIDを非表示/違反報告)
ただのアニメ好き☆(プロフ) - お話とても素敵でした...!一国傾城篇なんてもう素敵すぎて...!続き楽しみにして待ってます!更新頑張ってください! (2018年9月14日 13時) (レス) id: 4ee9350697 (このIDを非表示/違反報告)
風蘭doll(プロフ) - あくびさん» ありがとうございます!最近英検の勉強その他諸々で中々書けねぇ…でも暇を見つけたら即効書くつもりですのでもうしばらくお待ちを(*´-`) (2018年9月2日 14時) (レス) id: 7e36fddfa3 (このIDを非表示/違反報告)
あくび - 続きが見たくなりました 頑張ってください (2018年9月2日 13時) (レス) id: 2e696d8010 (このIDを非表示/違反報告)
風蘭doll - ありがとうございます!確かにね。でもモブの役目を主人公にやらせるパティーンを一度やってみたかったのだ\(^o^)/ (2018年6月27日 19時) (レス) id: 9a15409760 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:風蘭doll | 作者ホームページ:http://flandoll'scollections
作成日時:2018年6月18日 21時