そよ姫様の小さな護衛人

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そ｢あ〜楽しみだなぁ〜♪｣

『何が？』


さっきからそよ様が御機嫌だ


そ｢あのね、明日神楽ちゃんが遊びに来てくれるの！

だからドキドキして眠れないの｣

『カグラちゃん？誰？』


聞いたことのない名前だから、おそらく一般人だろう。

でもそよ様に一般人の知り合いなどいるのだろうか。

只でさえあまり城から出ないというのに。


そ｢神楽ちゃんは私のお友達なの！｣


なんと。


『いつの間に……』

そ｢ほら、一度私がお城から抜け出した時があったじゃない？

その時に知り合ったんだ｣

『……そう』

そ｢……やっぱり怒った？｣

『別に怒ってない。でも、あの時は凄く焦った』


そよ様が突然いなくなって、私は街中探した

真選組にも協力してもらう為にわざわざ屯所まで行き、ゴリラさんに


『見つけ出さないと串刺しにするから』


ってちょっと脅してまでしたんだから。

まぁゴリラさん達が必死になってくれたお陰でそよ様は見つかったけど

その後舞蔵さんに


舞｢警察の方々に脅しをかけるなんてはしたないですぞ！｣


って言われた


『だからお願い。

もう勝手に何処かに行ったりしないで』

そ｢大丈夫！私はいつでもAちゃんの味方だよ！

ずっとAちゃんの傍にいるよ？｣

『……ありがとう。私は絶対にそよ様を守るから。

私もずっと、貴方の傍にいる』


私とそよ様の小さいようでとても大きな約束

私はここに来てから、一生涯をそよ様に尽くすと決めた。

決めたからには、何が起きようとも絶対守り通してみせる。

私は手元に置いていた槍にそっと触れた

そういえば、兄さんも槍を持ってたんだっけ？

名前は忘れたけど確か、歴史的なものだったような……


そ｢あ、そうだ！Aちゃんに神楽ちゃんを紹介するね！

凄く面白くて可愛い子だから、きっとAちゃんと仲良くなれるよ！｣

『……うん』

そ｢じゃあおやすみ、Aちゃん｣

『おやすみなさい、そよ様』


そよ様はすぐに眠りにつき、私の手を握って、微かな寝息をたてていた


『……私もそろそろ寝よう』


そよ様の手を握り返し、私もそのまま眠りについた。

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