そよ姫様の小さな護衛人

#29 ページ30

銀｢将軍様お待たせしました。

デリバリー吉原No.1太夫、傾城鈴蘭

参上つかまつりました

今更チェンジはナシだぜ、汚ねーケツはよく洗ったか。

今夜は眠らせねーよ｣


定々様は表情一つ変えず口を開いた


定｢長生きはするものだ。

歴史を紐解いてもこれ程まで幕府を愚弄し、

徳川紋に泥を塗ったのはそなたらが初めてだろうな。

免罪を乞うどころか天下に仇なす大罪を犯そうとは｣


まぁ、確かにそうだけど。

それは貴方もでしょ？


信｢大罪を犯したのは貴方の方。

貴方のこれまでの所業は全てこの今井信女の知るところ、

徳川定々…幕臣暗殺教唆の容疑で逮捕します｣

定｢一橋の犬の生き残りが何を言い出すかと思えば法でこの私を裁くと？

この国を統べる私を、法そのものである私をどうやって裁くと言うんだね｣

月｢地上の法で足らぬなら地下の法を用意してやろう。

貴様が為に吉原に流れた女の涙、男の血、

例え天が許しても吉原が法、死神太夫が許さぬ

あの男を解放しろ、奴をどこへやった｣


あの男、舞蔵さん。ここに彼の姿はない。

質問に答えない定々様に私はほんの少し苛立ちを覚えた


月｢どこへやったと…聞いておるんじゃ！｣


痺れを切らした月詠さんがクナイを投げた

だがそのクナイは全て砕け落ちた

そして定々様を守る形で何者かが現れた

あのマークは……カラス？


｢…天変に遭いて天照を恨む者があろうか。

いかなる凶事にみまわれようと、

それは天が成し事天が定めし宿命。

ただ黙して受け入れよ天照の声を、

我等が刃を、我等こそは天が遣い八尺烏、

天照院奈落｣


……ナラク？

何ソレ美味しいの？←雰囲気ぶち壊し))

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