そよ姫様の小さな護衛人

#10 ページ11

〜当日〜

沖｢土方さん諦めて下せぇ、俺がAの隣に座るんでィ｣

土｢ふざけんなテメェの隣にAを座らせられるか！｣

近｢よしこうなったら俺がAちゃんの隣に…｣

｢｢黙れゴリラ｣｣←

近｢｣

『……』


船に乗る前、この通り真選組の方々が誰が私の隣になるかと言い争ってる。

……うるさい。


『……私の隣、茂々様なんだけど』

全｢ダニィ！？｣←


この人達仲良いのか悪いのか分かんない。


『お願いだから船内では静かにして』

近｢Aちゃんの御命令とあらばぁぁぁ！！(泣)｣←


私が背中の槍に手をかけながら言うと、ゴリラさんが高速土下座をした

ほんと、何でだろうね？←


土｢おいお前らそろそろ乗るぞ！｣

『……だ、そうです。行きましょう茂々様』

茂｢あぁ｣

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

茂｢宇宙がこんなにも綺麗だったとは知らなかった……

そうは思わぬか、A？｣

『……』

茂｢？｣

近｢将軍様、どうしました？｣

茂｢Aが眠っているようだ｣

近｢Aちゃんが？｣



カシャ



沖｢Aの寝顔写真、ゲットでさァ｣

土｢おいコラテメェ総悟！何してやがる！｣

沖｢あり？もしかして土方さんも欲しいんですかィ？

ダメでさァ、これはレア物なんで｣

土｢誰も欲しいなんて言ってねぇだろ！｣

『……ん』


何だろう、騒がしいな……

そっと目を開くと、早速映ってきた光景は取っ組み合いをしている土方さんと沖田さん。

そしてそれを止めようとしているゴリラさん


茂｢目が覚めたか、A｣

『……茂々様、少し席を外します』


騒いでいる三人に歩み寄り、三人の足元に槍を突き刺す

完全に固まって槍を見つめる三人。


『……何してんの』

｢｢｢すいませんでした｣｣｣


全く……

この人達といたらろくなことないんだから。


『すいません茂々様』

茂｢いや、気にするな。

それに騒がしい方が楽しいしな｣

『そう、ですか』


私余計な事しちゃったかな……

今ので三人共静かになっちゃったし……←


茂｢やはりAを護衛につけて正解だったな｣

『え……？』

茂｢頼りにしてるぞ｣

『……期待に応えられるよう、頑張ります』


その為の護衛なんだから。

それに茂々様のまっすぐな瞳で勇気を貰った、

……なーんてね。

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