優しさに包まれて【不死川実弥】

口下手 ページ13

「…」








私の屋敷の前にいるこの人








先程からずっと黙ったままです。いい加減何かを喋って欲しいですねぇ…切実に








この際あいうえおでもいいですから








「(お前と仲良くなりたいから遊びに)来た」






『…見りゃわかりますよぉ。馬鹿にしてますかぁ？』






「(心外！)」







『用がないなら帰ってください。私これから任務なんです』







しかも時間が時間ですよぉ。まさか任務に行く数分前に来るとは思いませんでしたぁ






「祈祷は…お萩が好きなのか？」







やっとまともに喋ったと思えば…







不死川さん、私の好物を勝手に人に言わないでくださいよぉ…







意地悪ですねぇ







「祈祷…？」






『好きじゃないですよぉ？』







「そうか…じゃあ不死川は嘘をついたのだな…」








貴方純粋ですかぁ？こっちの心が痛むんですけどぉ…







「引き止めてすまなかった」







『いえいえ〜』







"引き止めた"と言うより、"門のど真ん中にいて外に出れなかった"っていうのが正解ですけどねぇ

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