肆(＋訂正・お知らせ) ページ5
「ただいま〜」
「おかえりなさい」
家に帰りドアを開け「ただいま」といつも通り彼が返事をしてくれる。まるで新婚さんみたいだが片方は死んでいる。死んでいる、ここ重要。
「今日は随分と大変だったみたいっスね」
私が家に上がると驚いた様に声を掛ける彼。無理もない、今日は奏汰さんに巻き込まれ頭から指先までびしょ濡れなのだ。普通の人じゃ雨でも無い限りスーツをびしょ濡れにする事などまず無いだろう。
「あはは...仕事の人がね、ちょっと。お風呂入って来ちゃうね」
「ちょっとって...その、いじめとかじゃないんスよね」
心配そうは瞳を向けてくれる彼の口から出たのは予想の斜め上を飛んで行った。まさか互いに名前も明かしていない相手がいじめを心配してくれるなんて思っても居なかったのでつい吹き出してしまった。彼は何故私が笑っているのかよく解らない様で混乱している。
「あははっ、そんなんじゃないよ〜」
「えっ、じゃあ...？」
「ふふ、私アイドルのマネージャーやっててね。その片方の人が水浴びが好きなの、変わってる人でさ」
くすくすと笑いながら奏汰さんの事を話してやるとなんの反応も返ってこない事に気が付く。彼の事を見ると驚いた様な、怯えたような、そんな表情を浮かべている。
「ど、どうした？何か...何か嫌な事言っちゃった？」
「あ...いや、なんでも無いっスよ。そんな事より風呂入らないと風邪引きますよ」
「...うん...それもそうだね」
今まで見せた事の無い表情。明らかに怯えていた彼。奏汰さんの知り合いだったのか...？今度、奏汰さんに聞いてみようかな、もしかしたら何か知っているかもしれない。
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Chiakiです、大きな訂正申し訳ございません。
今回の訂正部分
注意書き
高峯翠が死んでいる→高峯翠が死んでいる様な描写があります
夢主年齢
24→23
高峯翠
家に住んでいる地縛霊→家に住んでいる地縛霊らしき何か
と、させて頂きます。誠に申し訳ございませんでした。
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