真夏の夜は貴方を想う1【SS】 (ページ7)

今日:4 hit、昨日:2 hit、合計:76,729 hit

隣の席ページ7

「今日はみんなの新しい仲間を紹介する！
　山田入っていいぞ～」

転校あるあるで見たことのある
お決まりのパターンで紹介された。

ガラッーー

「山田Aです。
　途中からですが仲良くして貰えると嬉しいです。」

(ガヤガヤ…)

教室は少し騒がしくなったけど、思っていたより
親しみやすそうな子たちばかりで安心した。

「山田の席は1番後ろの窓際だ」

そう言われて席につくと右隣から視線を感じた。

見てみると何だか子犬っぽい顔つきの
男の子がジーッと私を見てる。

(え、なに…私なんか変かな？)

そう思ってその子から目が離せないでいたら

フッと鼻で笑われた。

(いや！え？なに！感じわる！)

そう思ったのも束の間。
右からパンみたいな手が伸びてきた。

チロルチョコと一緒に。

「ククッ、なーに間抜けな顔してんの。
　転校生ちゃん今日からよろしくね？
　ほれ、チョコあげる。」

そう、これが後にトラブルメーカー
いや、私の命の恩人となる？

二宮さんちの息子さんこと
二宮和也との出逢いだった。