真夏の夜は貴方を想う1【SS】 (ページ17)

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人は人自分は自分ページ17

(さっきの感覚は何なんだろう…？)

先生と別れてから家に帰る途中ずっと考えてる。

考えても答えは見つからなくて、モヤモヤしていると

「あ…。」

「お、Aじゃん。家こっち方面なの？」

二宮君だ。

「うん。あそこ左に曲がった所のマンション。」

「まじ？三角公園の前のとこだよな？
　俺んちお前のマンション超えてすぐだわ。」
　

「へぇー。」

「おい、もっと興味もてやっ。」

そう言いながら私の肩を叩いてる二宮君と
一緒に帰ることになった。

二宮君と並んで歩いていると１つ気付いたことがある。

女子からの目線が痛い。
誰こいつ？って言ってるのが目だけで伝わる。

(あー、ヤダな早く1人になりたい…。)

そう思っていると、

「っ…！」

突然右手に温度を感じた。

「に、二宮君っ何してんのよ！」

「ん？何って手、手繋いでんの。
　見りゃ分かるでしょ？」

そんなことを涼しい顔で言う。

イミガワカラナイ。

何言ってんの？って思ってたら

「周りがどう思おうが自分は自分。」

…え？
二宮君が急にそう言い出した。

「俺とAは友達なんだからさ。
　友達が一緒にいるのは当たり前じゃん？
　だから、俺といる時は何も気にすんな。」

「っ…。」

私が考えてることわかっててやったんだ。

避けられるなんてニノちゃんかわいそー。
なんて言ってる二宮君を見るとなんだか申し訳なくなる。

だからって手を繋ごうと思った
二宮君の気持ちは全然わからない。

だけど、友達って響きは何だか良いなと思ったことは
内緒にしておこう。