真夏の夜は貴方を想う1【SS】 (ページ13)

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太陽みたいページ13

(あ、この匂い…。)

その瞬間、煙草の香りがした。
だけど、それは嫌な気分にはならない。

お父さんの煙草は嫌だったけど、
先生のはどこか安心する香りだった。

そんなことを考えてる間に授業は終わった。

(…教科書返さないと。)

そう思って、席を立った瞬間

「ねぇ！せんせぇ～お昼一緒に食べよ？」

クラスの派手な女子たちがそう言って
先生の周りに群がった。

「あー、ごめんね？昼休みに会議あるんだ。」

先生は爽やかな笑顔でそう言いながら出て行った。

女子たちは相変わらずキャーキャー言ってる。

(あーあ、返しそびれちゃったな。)

「うるせーよ、マジであいつら。
　毎回飽きずにやってんなよ。」

いつの間にか二宮君が起きてた。

その時、

ガラッーー

「ニノーっ！学食行こ！
　今日からあげのトッピング無料だって！」

「…。」

太陽みたいな眩しい笑顔の男の子と
何だか凄く眠そうな男の子が
二宮君めがけて教室に入ってきた。

(ニノって二宮君のことだったんだ…。)

そう思いながら2人を見ていたら
太陽みたいな笑顔の男の子と目が合った。

「あれっ？ニノ！この子誰！
　俺見たことないよ！」

「でしょうね。だって昨日転校してきたもん。」

「え！めっちゃ可愛いじゃん！！！
　名前なんて言うの？俺、相葉雅紀！」

そう言って私に話しかけてきた。