桜色の薔薇は永遠に【紫×緑】 (ページ10)

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紫

年に一度、10月11日。
2年の保健の授業でLGBTQについて話す。
あれやこれや説明して、
毎年チャイムの10分前に授業は終わらしてる。

紫「よっしゃ。これで授業は終わりや。
時間余ったで小話でもしよか！」

と言っても、まだノートを
取り終わってないんか
顔を上げる者上げない者バラバラや。

紫「ほなノート取る時間を1分授けよう。
よーいどん。」

1分で書ききれへんと思うし、
授業終わっても黒板そのままにしとくか。

紫「1分経ったぞー。
チャイム鳴っても黒板そのままにしとくから、
今は一旦先生の話聞いてや。」

そう言うとみんな素直に顔を上げてくれる。
ええ子らやわ。

紫「今日は10月11日です！
何の日か知ってる奴おるかー？」

話の入り口も毎年一緒。

紫「もう授業ちゃうから
ポンポン言ってええで。」
「カミングアウトデー？」
紫「おぉっ！知ってるやん！！
その通り！今日はカミングアウトデーや。
てことでゲロります。先生はゲイです。」

え、マジなん？ほんまやったんや！って
クラスがどよめく。
まぁ今の三年にも同じ話してたで、
噂が回って来てたって不思議やない。

紫「ほんで先生には
付き合ってる男の子がいます。」