桜色の薔薇は永遠に【紫×緑】 (ページ24)

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紫

紫「ただいまー。」

あれ？

紫「ともー？」

丁寧にシューズキーパーまで入った
カラフルなスニーカーは玄関にあるのに。
世界一愛しい「お帰り」も、
温かいご飯の匂いもない。

紫「とも、どした？とも？」

ともはリビングのソファーで寝てた。
座ったまま、苦しそうに目を瞑って。
火照った頬に汗ばんだおでこ。
えろい。ってそうやなくて。これは、もしや？

綺麗な金髪の前髪をかきあげて、
そのおでこに自分のおでこをくっつける。

緑「...崇裕？」

潤んだ上目遣い。至近距離。反則やで。
その唇を小さく舐めた。

紫「イエローカード。」
緑「ん？」
紫「いや。なんもない。」
緑「お帰り、ごめん寝てもうて...。
なんかパッと作るわ。」
紫「あかんあかんあかん。」

無理矢理立ち上がろうとするともを
慌ててソファに戻す。

紫「ともしんどいやろ。絶対熱あるで。
ちょっと待ってな？」

しんどそうなともを一時も
一人にさせたないけど、しゃーない
体温計は遠くにある。
安全圏内の最速スピードで取って帰ってきた。

緑「崇裕...熱、分かってて、
ちゅー、うつるやろ。」
紫「あー、ははっ。(笑)」
緑「もー...。」

普段絶対ちゅーとか
恥ずかしがって言わんのに。熱って怖いな。