i love you (ページ5)

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5）彼女-cm ページ5

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Aさん

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彼女を知ったのは、5年前

大学を出て、兵役を終えて

もともと興味のあった日本企業

海外にも進出している企業だから

俺にも何か役に立てることがあるんじゃないかと思って

この会社の試験を受けた。

勉強は嫌いじゃないし

初めて配属された開発部でも毎日学ぶことばかりだった。

だけど、少し人見知りな性格と、

無愛想な顔と

外国人というのもあって

なかなか馴染めずにいた時に聞こえてきた

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『楽しく仕事、していこうね』

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思わず、顔をあげてその声の主を探した。

髪の長い、笑顔の可愛らしい女性

どうやら、彼女は緊張してる新人の女の子に言っていたようだ。

そうだよな、せっかく希望の会社に入れたのに

自分で変わらなきゃ

自分から進んで

彼女の言うように楽しく、仕事したい。

その日から、いろんな人に話しかけるようにして

いろんな仕事に挑戦して

たくさんの信頼できる、上司、仲間ができた。

相変わらず、愛想は少なめだな

なんて、言われるけど

あの日から、あの言葉で変われた。

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それから、彼女のことを時々見かけていた。

社員食堂で同僚と美味しそうに食べる姿

スーツを着て、会社から出かける姿

男の人と親しげに会社から出て行く姿

彼氏かな.....

どんな時も、可愛らしい笑顔だった。

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見かけても、会社のイベントがあっても

話す機会は、全くなく

5年が経過しようとしていた。

彼女は俺のことを知らない。

俺はただ、勝手に彼女を知っているだけ。

それに、名前は知らない。

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去年の年末

『営業、やってみないか？』と声をかけられた。

もともと営業にも興味はあった

それに、営業となると、更に日本語の能力は必要になる

それと、愛想も

自分の能力をもっと高めるため

少し、部長に食い気味で

『やります』

そう答えて、笑われた。

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