6）笑顔-cm ページ6
.
一応、自分の行く営業部にどんな人がいるのか知っておこう。
いつもは行かない人事部で、名簿を借りて見た。
営業部、営業部.......
あっ......
そこには、長い髪を結んで、笑う彼女の写真
.
佐野A
.
Aさんって言うんだ....
やっと、名前を知ることができた。
嬉しくなったし、仕事が更に楽しみになった。
まさか、彼女と仕事できる日が来るなんて思ってもなかったから
あれから、5年後、こうやってAさんと話せるなんて思ってもなかったから
5年間の片思いが終わった、そんな感覚
告白したわけでもないのに。
そもそも、彼女は俺のことを知らない。
.
営業部は、思った以上に温かくて
みんなが笑顔で迎えてくれた。
緊張で愛想はなかったと思うけど....
それに、また聞けた。
新人の加奈ちゃんに向けた言葉だけど
Aさんの
.
『楽しく仕事、していこうね』
.
なんか、感動した。
ここまで自分を成長させてくれたのは
あの言葉のおかげと言っても過言ではないから。
.
でも、どうしてだろう....
いつも、俺が勝手に見てた
あの可愛らしい笑顔ではない
どこか、寂しげで元気がない
今にも泣きそうなAさんの笑顔
無意識でつい、見惚れていたら
目が合ってしまった。
.
俺が見たいのは
あの大好きな可愛らしい笑顔なのに。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 234人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東方神起」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちゃむ | 作成日時：2020年8月29日 16時
