本気ではらましてやる。性 教 育編。【鬼滅の刃】

冨岡夫婦の波乱 ページ8

『義勇さん！義勇さん！』

冨岡「………」

水柱、冨岡義勇はらしくもなく

その朴念仁のような顔に焦りと動揺と

そして少しの欲を浮かばせていた

深淵のような瞳は伏せられており

髪は一つにまとめられてはいるが

心なしか乱れて見えるのは

心の中で葛藤を抱えているからだろう

そう、今日は夫婦になって初めての夜だ

緊張しないはずがないし

ましてや相手は一生に一度とないぐらいの美女だ

そんな義勇を知ってか知らずか

風呂上がりの彼女はろくに髪も拭かず

水を滴らせて寝室に直行したのだ

可愛い姿だけれども…いや、それにしても無防備じゃないか

『今日は夫婦になって初めての夜ですね！』

冨岡「……」

『何を緊張しているのですか？』

その素朴な顔に似合わず

体は想像をこして成熟していた

ほんのりと色づいた頰に

どうぞと言わんばかりに誘う唇

寝巻きに着替えてはいるものの

その着物でさえ誘惑する道具なのだ

一つ、帯を解いてやればどうなるのか

彼女はどんな声を出すのだろうか

そんな妄想ばかり取り憑かれて

義勇は一つ汗を流した

彼女の可愛らしい仕草がいちいち気に触る

『ほらそんなところに座ってないで、ね？』

惜しげも無く晒された白い布団にしわを刻んでいく

大きく飛び込んでから幸せそうに微笑む彼女

その着物は乱れており

白く誘うように揺れる足に

思わず釘付けになってしまう

その光景は結婚しないと見ることができない

夫の特権であろう

冨岡「はあああ…」

据え膳食わずば男の恥とはよく言ったものだ

白い皿に自分から乗って行った奥さんの上に

優しくかぶさる

奥さんにその長い義勇の髪がかかって

くすぐったそうに笑みをこぼした

少女のような茶目っ気だ

奥さんは不思議そうにそのつぶらな瞳を輝かせた

その瞳に囚われて思わず体に力を入れてしまう

そっと優しく唇が重なった

『へっ！？！？いきなり……なにを…！？』

するとあろうことか少女のような顔が真っ赤に染まり

初めてを迎える生娘のような可愛らしさに豹変したのだから

義勇は思わず釘付けになってしまう

その服に手をかけると甘い誘惑の香りがした

『………何をしてるんですか？』

赤い頰に月がよく似合った

不思議そうにその唇で

さも誠実そうに義勇に問いかけられる

『………夫婦って裸で寝るんですか？』

冨岡「…いや………その、夫婦で夜やることと言えば…」

『なんですか？』

冨岡「！？！？」

冨岡義勇、波乱の幕開けである

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