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第一話「最終選別」 ページ2

それは唐突だった。

「どうしようA…!錆兎がっ…」

頭から血を流した義勇。そこで記憶が鮮明になった。

そう、前世の記憶を。

なぜ今なんだと問いたい。
何たって今は最終選別の藤襲山。いつ鬼に襲われる分からない状況。

まあ混乱する。
まずは手順を追って話そう。

私は鱗滝さんの元で水の呼吸を極め、錆兎、義勇と共にこの最終選別を受けた。
そんな中義勇が負傷したと聞いて飛んできてみたら頭から血を流していた。
そこで前世の記憶が吹き返したのだ。

何故ここで思い出すのか。
原作通りに行けば錆兎はあの手鬼に頭を握りつぶされて死ぬ。
そして義勇は自分を責め続ける毎日を送る。

それでいいのか?
私がなぜここで記憶を取り戻したのか。それは意味があるからではないか?
私が刀を握っているこの意味を見出すんだ。

「Aっ…」

少年の可愛らしい大きな瞳からは、大粒の涙が流れ落ちる。
もし錆兎が死んでいなければ義勇はこのまま育っていくのだろうか。
みんなから好かれるような、笑顔が絶えない義勇がそこにはいるのだろうか。

「…大丈夫。錆兎は私に任せて。必ず貴方の元へ返すから」

原作通りになんて、行かせない。
推しが死ぬのはもう懲り懲りだ。

義勇の笑顔を守りたかった。錆兎を生かしてあげたかった。
ここで記憶を思い出すなんて、なにかの運命だ。

「錆兎!!」

「っ!?」

間一髪といったところだろうか。
まさに錆兎の刀が折れ、手鬼に頭を握りつぶされそうであった。
私は飛び出して錆兎に体当たりしなんとか回避させた。もう原作通りではない。
それでも私は錆兎を助けたかった。

「馬鹿!危ないだろう!!」

「…義勇に頼まれたの。貴方を絶対に死なせない」

錆兎を守るように手鬼に刀を向ける。
手鬼は私の額の面を見ると笑みを浮かべた。

錆兎はもう刀が折れている。
私の刀も刃こぼれが激しい。もうすぐで折れる。
それでも守らなければ。

私は、この二人の糧になるんだ。

第二話「所詮モブ」→←設定



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❤︎ - 面白かったです〜!!!最後には少しうるっときました…笑もう3年も更新されていない事に驚きです。続きが気になる〜〜!!何年でも待つのでまた更新してくれたら私含め読者達ありがたいです!待ってますね。 (8月24日 21時) (レス) @page41 id: f6dfc22ed3 (このIDを非表示/違反報告)
チーズ - めっちゃ面白いです!!!更新待ってます!!!!!!!! (2022年3月22日 22時) (レス) @page41 id: 4673827fe0 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - 続き!続きはどこ?!ねぇ?!((やかましい (2022年2月26日 21時) (レス) @page41 id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
とうめい - 終わっちゃった〜…続きが気になります…更新待ってます!! (2021年10月3日 12時) (レス) @page41 id: 4fdb593f0d (このIDを非表示/違反報告)
りあむ(プロフ) - 終わり!?更新待ってます、、、 (2021年10月2日 20時) (レス) @page41 id: 5dcfb8d8c8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:桜餅 | 作成日時:2019年11月17日 20時

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