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…ちゃん…Aちゃん…



誰かが私のことを呼んでいる
誰だろう…



そこで、フっと目が覚めた
白い天井に、うっすらと薬品の匂いがする



の、隣に五条さん



五「Aちゃん!」



起きあがろうとすると、脳が揺れる感覚と同時に来た頭痛
あぁ、私キャバクラでぶん殴られたんだっけ




五「もう、起き上がったらダメ。今お医者さん来るから僕と一緒に待とうね」




そう言って手を握られ、反射的に握り返してしまった




『あの、嬢を脅してた男らって…』




五「あぁ、僕が豚箱にブチ込んだから安心して。もうAちゃんに危害を加える人はいないよ」




よかった…あれで捕まってないんなら絶対今からでもボコりに行ってた




『本当にありがとうございました…』




五「早く助けてあげられなくてごめんね」




『五条さんのせいじゃないです…私、すっごく嬉しかったです。五条さんの顔見れて、なんというか…安心したんです』




『喧嘩してる時ってなんだか心が一人ぼっちに感じちゃうんです』





そう言って笑うと、ふわりといい匂いと同時に抱きしめられた




五「Aちゃん。お願いだからもう自分を犠牲にするようなことしないでよ…」



初めて聞いた、弱々しい声
自分のことを大事にしてくれる、優しい声
こんな女と、友達になってくれたいい人の声




五「怖いことは怖いって言ってもいい。悲しかったり寂しかったりしたらちゃんと言って」




お願い…消えそうな声でそう言われるとなんとも言えない気持ちになってしまった
自分の気持ちに蓋をしてきた自覚はある
でも、それが当たり前だと思ってた
ここまで、自分が悲しんでまで気遣ってくれる人に初めて出会ったせいか、気持ちが完全に緩んでしまった




『っ…』




顔に伝った生暖かい液体
今回は血液じゃない。涙だった




『ほんとうはっ…すっ、ごい…こ、怖かったです…』




抱きしめられてるせいで妙に安心して涙がずっと溢れてくる




五「いいよ。好きなだけ泣いて」




そう言って背中をさすってくれた五条さんのおかげで、私は心のままに泣けたのだった

38(五条sides)→←36(五条side)



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しろりん(プロフ) - 面白いし気に入ったお話ですけど…夢主ちゃんの名前が所々『カナメちゃん』になってます…。(๑• •๑)? (2022年10月17日 17時) (レス) @page29 id: 2a6843f9ca (このIDを非表示/違反報告)
覇王(プロフ) - めぐさん» わぁぁぁぁぁぁい!そうやってプレゼントの内容を妄想してくだされる日が来るなんて嬉しすぎます!更新頻度落ちますが頑張ります! (2021年10月5日 19時) (レス) id: 2eb9b95748 (このIDを非表示/違反報告)
めぐ - 調理器具か……フライパンかな?包丁は……流石に危ないかな?となるとミトン(調理器具か?)とか?何を贈るのか楽しみです。更新、無理のない程度に頑張って下さい。 (2021年10月4日 22時) (レス) @page37 id: 550319b7c1 (このIDを非表示/違反報告)
覇王(プロフ) - めぐさん» ありがとうございます!! (2021年10月3日 20時) (レス) id: 2eb9b95748 (このIDを非表示/違反報告)
めぐ - 尊過ぎ!! (2021年10月2日 0時) (レス) @page30 id: 550319b7c1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:覇王 | 作者ホームページ:https://www.pixiv.net/users/53448167  
作成日時:2021年9月9日 17時

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