堕天使 ページ18
「……ちっ。どうすりゃここから……？」
まずは人を動かさなければ今の私の状況は打破できない。手を後ろで固められ、獣を扱うかのように首輪をつけられ、自力で逃げることは不可能に近かった。
自分が動けないならば、誰かを利用するしかない。
私は、その場で監視をしている一人一人を見定めんと、彼らの顔を見た。
どの人の瞳も私がかつて見た、過激な宗教的思考によって、濁った人間の瞳だった。
「……？」
ただ一人、どこか不思議な雰囲気をかもし出している少女が一人。首には何かを巻いている。髪の毛はふんわりと風の動きを感じやすいような、メルヘンチックなショートヘアだった。
彼女を見て、しばらく経たずに分かった。
彼女は、彼らの同士ではない。
「……ちょっと、そこのお嬢さん？」
「……僕のこと？お嬢さんじゃなくて、アルっていう名前があるんだ」
「アル」と名乗る少女は、すぐに私に気が付いた。そして私の望んだ通り、私に近寄ってくる。
「……あなたここの人達の仲間じゃないでしょう？何か任務があるなら手伝ってあげるから、私を助けてくれない？」
「……貴方は、敵？味方？」
私を見つめ、こう問いかけてきたその目には、独特とも言える光が宿っていた。人の目では見えないような輝き……
「……私は味方だ。あなた次第でもあるけど」
「そう、分かった」
……その短い時間には、さすがに呆気に取られる他無かった。何かしら条件を出しあわなければならないと思っていたものだ。
それがあっさり交渉成立……また違う不安を覚えることとなる。
「なんだか、あなた面白そうね！だから協力してあげるのよ？」
私に巻かれた首輪を触りながら、アルという少女は楽しそうに語る。その様子に、どこかしら恐怖を感じたのも、事実であった。
「……仲間を裏切ることになるぞ？」
「僕、あいつらのことは人間だとすら思ってないから。いやしない神モドキを崇拝して、人も簡単に殺しちゃって、なんだか見ていて不愉快だったんだよね」
そう口にする彼女は、笑った様子もなく、ただ無の表情だった。
「……ほら、取れたよ？」
そう言って見せたのは、重そうに鈍く光る鉄の輪……首輪だろうか。いつの間にか私の首が軽くなっていた。
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カレン - ありがとうございます､あんなクソ作品見ていただいてありがとうございます(二回目) (2018年9月29日 20時) (
レス) id: 54cd55ba5b (このIDを非表示/違反報告)
デ・ロイテル(プロフ) - カレンさん» カレンさんお久しぶりです。カレンさん良かったです(ごいりょく) (2018年9月26日 0時) (レス) id: 707fc28c68 (このIDを非表示/違反報告)
カレン - おっと作家名のままだった､失礼 (2018年9月25日 18時) (レス) id: 54cd55ba5b (このIDを非表示/違反報告)
キリサメさん - カレンは圧倒的裏ボス的なイメージで考えたキャラなので､能力考えるのにかなり時間が... (2018年9月25日 18時) (レス) id: 54cd55ba5b (このIDを非表示/違反報告)
Olivie(オリヴィエ)(プロフ) - カレンさん» 良かった〜、間違ってたらどうしようかと思ってたんだ！ネーミングから参考にさせていただきますた。 (2018年9月24日 22時) (レス) id: 26b767d003 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Olivie x他1人 | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/olivie_with_Riv
作成日時：2018年9月23日 0時
