【ツルネ】ハバタケ 〜The Lost Memory〜

23.提案！ ページ25

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｢｢ええぇ〜っ!?｣｣


複数から抗議の声が上がった。


｢6キロは無理っしょ！」

｢おれも無理〜！」

｢Aちゃん、厳しすぎ〜……」

｢じゃあ、男子5キロ、女子3キロ。これは体育の持久走と同じらしいから、これ以上は減らせません！」


また複数から、今度は気の抜けた返事が返ってくる。


｢ランニングは毎週月曜日の最初。夏頃からは女子は20分、男子は30分以内の制限で、オーバーしたら一の位は切り上げで10秒ごとに弓道場の周りを3周追加。追加分はさすがにタイム計測しないけど」

｢マネージャーさぁん、これはさすがに、パワハラっしょ……」


肩を落とした如月くんが「もう勘弁して……」と言いたげな顔で訴える。


……え、パワハラ？ なんとも心外な。


｢あのー、如月くん？ 私はただ提案しているだけ、ですよ？」

｢──そうだね」


さっきから眉ひとつも動かさずに私の話を聞いていた竹早くん。彼は、美しく黒い笑みを崩さずに、私と如月くんの間に入る。


｢今、瀬戸名は提案をしている。そして圧力をかけるような地位も無い。よってパワハラは成立しない。如月、合ってるよね？」

｢い、いや部長、顔怖……」



｢合ってるよね？」


｢…………はい｣


ものすごい圧力で、如月くんに笑いかける竹早くん。「顔怖い」を遮られてしまった如月くんは、すごすごと引き下がった。



結局、30分以上に渡る話し合いの末、5キロと3キロの私の案がそのまま採用された。




ーーーー




ミーティング後は、そのまま練習が始まった。
とはいえ、私は何をすれば良いのかわからない。とりあえずぼーっと突っ立っていると、


｢A？ どうしたの？｣

｢あ、梨可……。何したらいいのかわかんなくてぼーっとしてるんだけど、何かできることある？｣


梨可は、少し考え込んだ後、大きめの冊子を持ってきた。表紙の文字を読み上げてみる。


｢さい、てん、ぼ……？｣

｢うん。矢が当たった場所を記録するんだよ｣

｢おぉ……！ どうやるの？｣

｢まず、的に矢が当たったときは……｣


梨可が教えてくれて、私は生徒手帳にメモをとる。入学式の日に、説明上手いとか言ってくれたけど、当の本人はもっと上手い。ちょっと複雑だな。


｢なるほど。じゃあ、外れたときは？｣

｢それは……｣


話を聞きつつ、内容をまたメモする。気づくと手帳の1ページが真っ黒になっていた。最後に、ちょっと図を描いて、完せ……




｢邪魔なんだよ｣



ぐしゃ

24.行き過ぎた両成敗→←22.レッツ ミーティング！

• 金　運: ★☆☆☆☆
• 恋愛運: ★★★☆☆
• 健康運: ★★★★★
• 全体運: ★★★☆☆

ラッキーカラー

あずきいろ

おみくじ

おみくじ結果は「末凶」でした！

今日の弓道男子

如月七緒

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