俺が守ったる4 (ページ9)

今日:26 hit、昨日:10 hit、合計:94,853 hit

144 幸せページ9

大倉side

次は火事の時の話。

大「キミ君、火事があった時のこと覚えてる？」

横「何となく…」

大「ちょっと教えてくれへん？」

横「風邪で…しんどくて…寝とったんよ…で、何時間かして…何か…熱いし臭いと思うて…起きた時に…下から…爆発音が…聞こえてん…」

大「それで？」

横「外見たら…消防士さんがおって…助けてって言うたら…火が強くて入れへんって…でも煙は…入ってきてるし…咳しすぎて…喘息の発作も出てもうて…気づけばここにおった…」

大「そっか。これから言うことは辛いことかもしれへんけど、よう聞いて？」

横「うん…」

大「この火事の原因は放火やってん。」

横「放火…？」

大「不妊治療してはった女性がキミ君に嫉妬したんやって。」

分かりやすいように、俺は出来るだけまとめて話をした。

横「…俺…幸せにならん方が良かった…？」

大「え？」

横「…俺…そのまま死ねば良かった…？」

大「そんな事あるわけないやろ！キミ君がおらんかったら俺らはどうしたらええの!?赤ちゃんとも会えんくなるんやで？」

横「だって…俺が幸せなればなるほど…皆に嫉妬されて…」

渋「ヨコ、人間に幸せなったらアカンやつなんておらへんぞ？死んでええやつなんておらへん。」

横「でもっ…」

渋「思いっきり幸せを噛み締めればええやん。嫉妬するやつに負けてどうすんねん。」

横「うん…そうやな…」

安「辛い時は俺らに相談してや？みんなで乗り越えたらええねん。」

横「ありがとう…みんな…」

俺が今よりもっとキミ君のこと幸せにしたる。