181 ゆっくり ページ49
村上side
大倉のおかげでヨコも復活したんやけど、間隔は変わらへん。
村「んー…何でなんやろな。」
助産師さんには7センチになったら早いって言われてる。
あと1センチなんやけどな。
横「もう一回歩いてみるわ。」
大「大丈夫なん？」
横「はよ進むならやる。」
もうすぐ陣痛が始まって一日が経つ。
はよ痛みから解放してあげたいっていうのは俺ら皆が思ってること。
大「ゆっくりやで。」
横「うんっ…」
安「ベッドの柵に掴まってスクワットみたいなんもやってみたら？」
大「そうやな。キミ君やってみようか。」
とりあえず初めはゆっくり病室を歩くことに。
さっきよりも痛みは強くなってるから、もっとしんどそう。
声も出だしてるし。
横「あぁっ…うーんっ…」
大「一回休憩する？」
横「まだ大丈夫っ…」
大「もうちょっと歩いたら休憩しよう。」
横「分かった。」
それでもヨコは10分以上歩いた。
大「キミ君、休憩。水飲まなしんどいやろ。」
横「休憩したら今度スクワットしてみるわ。」
大「少しずつやで？無理も良くないから。」
横「分かってるから。」
大「ホンマに？」
丸「なぁなぁ。大倉。」
いきなりマルが大倉を不思議そうな顔で見だした。
大「ん？」
丸「一個ええか？」
大「どうしたん？」
丸「この高そうなカメラ何？」
大「あぁーー！」
病室に大倉のうるさい声が響き渡った。
すばるがビクッとしとるやないか。
村「アホ！うるさいわ！」
大「忘れとった！キミ君撮影する用のカメラ！」
村「今から撮ればええやろ？」
大「やらかした…」
安「俺撮ったろか？」
大「ええの？助かるわ！」
村「これからは気をつけろよ。」
大「はーい。」
こいつはいつでもマイペースやな。
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作者名：那奈 | 作成日時：2018年12月15日 22時
