4. ページ4
目を合わせてすぐ逸らす。
テレビの明かりがAの顔を照らす。
揺れる睫毛がスローモーションに映る。
ちゃんと観てんの?
「…なに?」
俺の視線に気付いてる。
でも、テレビに向けてる視線。
何だよそれ。
「…ねぇ、Aの香水の匂い。
これって、何つけてるの?」
なんかムカつくから
Aの首筋に顔埋めて唇押し当てる。
「。」
「、」
「。」
「、」
「…当てみて。」
視線が合うと、ゆっくりと瞬きして。
また目を逸らす。
「…あ、消すの?」
テレビのリモコン手に取り
電源を落とす。
「観てなかったじゃん。最初から。」
「観てたよ。」
「…嘘。」
何も言わず触れる手と手。
俺より白くて細い腕。
「…ん、もう。酔ってるでしょ?」
「…ふふっ、Aもね。」
腰に手を回し
Aも首に手を回す。
ほら、最初からその気。
「…酔ってるから、介抱してくれる?」
なんて甘く囁くAの声が
耳元に残る。
「…しょうがないな。」
何も言わずお互い
目を閉じる。
体温と、吐息、
暗闇に研ぎ澄まされる、感覚。
唇を合わせ
部屋の電気をそっと消した。
628人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
たまこ(プロフ) - みさきさん» ずいぶん待たせてしまってすみません(;_;)喜んでもらえて良かったです。 (2019年12月17日 0時) (レス) id: 99f2fdf839 (このIDを非表示/違反報告)
みさき(プロフ) - たまこさん、ありがとうございます! すごくよかったです!流石って感じの仕上がりでした (2019年12月16日 23時) (レス) id: ece7d64652 (このIDを非表示/違反報告)
みさき(プロフ) - たまこさん» あ、ありがとうございます!! 楽しみにしてます! (2019年10月12日 8時) (レス) id: ece7d64652 (このIDを非表示/違反報告)
たまこ(プロフ) - みさきさん» コメントありがとうございます!藤ヶ谷くんのCHUDOKUリクエストありがとうございます。嬉しいです(*^^*)書けるかな?やってみますね(笑) (2019年10月9日 8時) (レス) id: 99f2fdf839 (このIDを非表示/違反報告)
みさき(プロフ) - リクエストなんですけど… 藤ヶ谷くんのCHUDOKU見てみたいです (2019年10月8日 21時) (レス) id: ece7d64652 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:たまこ | 作成日時:2019年6月7日 0時