CHUDOKU

1.Taisuke ページ20

さっきまで一緒だったけど

もう会いたくて。

週始めでとても忙しいのはわかってる。

Aはさっきまで一緒だったでしょ？

なんて笑いながら俺の誘いを断るだろう。





22時過ぎ。

家に着いたのに落ち着かなくて

Aが居ないこの部屋では休めない。



断られるの承知でAに連絡。

わりとレスは早い。

仕事柄、そうなんだろうけど。




「…会いたいんですけど。」



そう一言、電話越しに伝えると

Aは思った通りに


「さっきまで一緒だったでしょ？」


ほら、

思った通りの回答。



「…さっきまで一緒だったけど、
もう、会いたい。
会いたいだけじゃダメですか？」


「…ふふっ、どうしたの？
もう、酔ってる？お酒飲んでる？」




柔らかい声は、俺の大好きなAだ。



「…酔ってない。まだ飲んでない。
一緒に飲もう。待ってるから。」


「…ふふっ、明日も仕事なんだけどなー。
仕方ないなー。藤ヶ谷くんのお願い聞かないと後が怖いし。」


「怖い？なんでだよー。」





なんて笑いながらも

Aはわかったと返事をした。

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