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「お酒、弱くなった?」
ふふっと目尻が下がって
笑うA。
「顔は童顔なのに
中身はおっさんだもんね。」
ビールを飲みながら
軽くディスってくる。
何だよ、じゃぁ、Aはおばさんだよ。
同い年だっつーの。
「軽くディスるのやめてくんない?
俺がおっさんならAはおばさんだからな?」
「おばさん言わないで。
まだおばさんじゃない。」
ぷりぷり怒ったと思えば
「あ!カルパスある〜!」
嬉しそうにカルパスの包み紙を開ける。
「これ美味しいよねー。」
「うん。」
コロコロ変わるAの表情。
ほんと飽きない。
「ねぇ宏くん、ちゃんと寝てる?」
缶ビール二本目を開け、グラスに注ぐ。
空いた俺のグラスにも入れて
俺を見るA。
「まぁ、寝れる時に。」
「仕事忙しい?」
眠いのかAの声のボリュームが小さくなってきた。
「まぁ、それなりに。
有難いことに、仕事は入ってるよ。」
「忙しいのに、私なんか呼んじゃって。
おまけに飲もうだなんて。」
俯くAの顔。
下向いたまま、顔を上げない。
「…何考えてるのか、全然わかんない。」
ポツリと呟いた。
「…もう、私を呼んで飲む時間があるなら
しっかり休んだ方がいいよ?」
「…休んでるよ。
Aがいるから休めるんじゃん。」
「…え?」
「Aがいないと休めない。」
「宏くん…?」
困った顔して見るなよ。
急に大人しくなるから
変な空気出ちゃうじゃん。
「…酔ってんのかなー?
酔ったかも。」
明るく振る舞うと
Aは余計に困った顔をした。
「2時まで一緒に居てくれるんでしょ?
もう、終電ないぜ。」
「…もうすぐ1時。」
Aは時計を見ながら呟いた。
「泊まりなよ。」
俺がそういうと、
タクシーで帰る。
その一点張り。
わかんない?
俺がまだ一緒に居たいんだよ。
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たまこ(プロフ) - みさきさん» ずいぶん待たせてしまってすみません(;_;)喜んでもらえて良かったです。 (2019年12月17日 0時) (レス) id: 99f2fdf839 (このIDを非表示/違反報告)
みさき(プロフ) - たまこさん、ありがとうございます! すごくよかったです!流石って感じの仕上がりでした (2019年12月16日 23時) (レス) id: ece7d64652 (このIDを非表示/違反報告)
みさき(プロフ) - たまこさん» あ、ありがとうございます!! 楽しみにしてます! (2019年10月12日 8時) (レス) id: ece7d64652 (このIDを非表示/違反報告)
たまこ(プロフ) - みさきさん» コメントありがとうございます!藤ヶ谷くんのCHUDOKUリクエストありがとうございます。嬉しいです(*^^*)書けるかな?やってみますね(笑) (2019年10月9日 8時) (レス) id: 99f2fdf839 (このIDを非表示/違反報告)
みさき(プロフ) - リクエストなんですけど… 藤ヶ谷くんのCHUDOKU見てみたいです (2019年10月8日 21時) (レス) id: ece7d64652 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たまこ | 作成日時:2019年6月7日 0時