CHUDOKU

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俺のことを宏くんと呼ぶAは

小さい頃からずっと一緒だった。

俺んちのマンションの隣に住んでて

幼少期から大人になった今まで

ずっと変わらない存在。


世間では幼なじみというだろう。


幼なじみという言葉は

良くも悪くも使えちゃう言葉で

俺は嫌いだ。



だがしかし、この仕事をしているから

幼なじみという言葉のカテゴリーには

大変助かっている。



だって、好きだと伝えられないから。



俺は、Aのことが好きなんだって

今になって自覚してる。


チャラチャラしてた頃も

尖っていた頃も

Aには全部見られてる。


少し大人になって

丸くなった俺も知ってる。


要するに、Aにはどんな俺も

見せることが出来る唯一の人。



だから、この関係を壊す事が出来ず

未だに幼なじみを続けてる。


Aはどう思っているのかわからないけど

こんな俺を見捨てずに一緒に居てくれてる。



それに甘えてるヘタレな俺。

世間とのイメージと多分ギャップがあると思う。



実際、こんな感じよ。

こんな仕事してると、大胆なこと出来ないし。




なーんて。

言い訳もしんどい。



Aが好きな枝豆、チンして

常備してるカルパス用意。


あいつ、中身おっさんだからな。

イカの塩辛とか、たこわさとか

珍味系好きなんだよな。




冷蔵庫見ながら、そんな事考えてる俺は

相当Aの事が好きなんだと思う。

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