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「悔しい…………」
「でも凄いですねAさん。身体能力も銃の技術もかなり優れてますけどなんかやってました?」
「いや…………全く」
こめかみを先に撃たれてしまった
一体どんな技を使って私の狙いから身を伏し、背後から狙いを定めたのだろうか
彼はやはり超人だ
「安室さんはなんでもできるのですか」
「そんなことありませんよ。たまたまです」
ゼッタイこの人なんか隠してる
ただの私立探偵とアルバイト人間ではない
一体なにして生きてきたんだ
「それより、恋に対する感情はなにかわかりました?」
「いや、特に」
「まぁ、先は長そうですね………でも今日は楽しかったですよ」
楽しかった
私もそれは思う
1人でゲームして閉じこもるよりこっちの方がよっぽど心から楽しめた
不思議と気持ちが明るくなる
でもそれは相手がこの人だったから
そう思ったのはただの気まぐれ
・
・
・
「そろそろ帰りますか」
「ですね」
ここへ来た時よりも辺りが暗くなってきていた
良い子はお家へ帰る時間である
「あ、その前にAさん。眼鏡濡れちゃってるので拭いた方が」
「あぁ、本当だ」
確かに視界が水滴だらけ
眼鏡の先セルに手をかけて外した
面倒くさくて暫く切っていない長い前髪をどけ
縛っていた髪もぐしゃぐしゃだったのでついでに解く
「眼鏡越しより生で見た方が綺麗ですね」
キラキラと輝く海に浮かぶ夕焼け空
現れた目の前の光景に思わず息を呑み、深く深呼吸をして安室さんの方に視線を向ければ
彼は口をポカンと開けて唖然としていた
「あの、どうしました」
思わず声をかければ、ハッとした安室さんは急に片手で口元を押さえて私から視線を逸らした
な……
なんの真似ですかね
「すいません……つい………」
「え」
安室さんってやっぱり変な人なのかもしれない
急にどうしたのだろうか
「Aさんは眼鏡かけていた方がいいかもしれないですね」
そそくさとその場から逃げるように立ち上がった安室さんを不審に思いながらも
らしくもない彼に笑みが溢れた
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カリカリ梅(プロフ) - さくらさん» ふぶきチサァァン!?石油のように湧き出てきましたね!! (2019年4月1日 0時) (レス) id: cefd5e630f (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - ハァ好き………………………………………………(語彙) (2019年3月31日 23時) (レス) id: a531cb8ac0 (このIDを非表示/違反報告)
カリカリ梅(プロフ) - 颯さん» コメントありがとうございます!本当にバッサバサの夢主ちゃんですが、是非是非安室さんと仲良くやっていってほしいです!何卒これからもよろしくお願いします。 (2019年3月31日 20時) (レス) id: 19aee3f51f (このIDを非表示/違反報告)
颯(プロフ) - これは既に面白いです。淡白な夢主が安室さんを振り回してる感じめっちゃ好きです。更新頑張ってください! (2019年3月31日 20時) (レス) id: 6647a9b02a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カリカリ梅 | 作成日時:2019年3月31日 12時