partner 2

狼狽えと企み ページ3

ym side

___________“もう終わり？”
自然に出た言葉だった。強がりなんかじゃなくて。

もっと欲しいと思った。やりたいと思った。

大ちゃんはうーとかあー、とか言って狼狽えている。
いつもドキドキさせられっぱなしの大ちゃんに少しだけ勝ったような。

『んー、大丈夫？ホントのホントに無理してない？俺は全然大丈夫だよ？』
「ホントのホントにだーいじょうぶ！…嫌？」

ぶんぶんと横に顔を振る大ちゃんを見て安心する。

「俺も大ちゃんとの約束守るからやらせて？ね？」

『あぁー、もう。今日だけだからな！』
「うん！んーっと、crawl(四つん這い)やる！」

『お前、積極的になったなぁ…良いというか心臓に悪いというか…』
苦笑いしているけど見てないふり。

「あっ…」
脳内に嫌な情報が思い浮かんだ。
やべっ…今のかっこ全裸にブランケットだけだった
今更嫌とは言えないし…

10秒前の自分を殴ってやりたい

そうは言えどcommandは成功させたい訳で。
「ご褒美、いっぱいね」
『…煽るな』
「発 情すんなよ」
『無理なお願いだな』

ふざけれる余裕もあるくらいだから大丈夫か。


おふざけも程々に俺がkneelの姿勢になると大ちゃんは人が変わったようになるんだ。
この瞬間は大好き。…えっ ちしてる時みたいだから。

『山田、crawl』
たった一言言っただけなのに体が金縛りにあったように硬くなって自分の意思はあるのに勝手に動いてしまう。

もう前みたいに恐怖心は無い。…といえば嘘になるけど嫌じゃない。

ブランケットは肩からかけたままで、お尻まで隠れたからよかった。

この後全く意味のないものになるとは知らなかったけど

『よし。できてるよ、良い子。good boy』
『こっちまで来れる？』
コクリと頷けばまた出されるcommand。

『come、膝元までね』

一つ一つできる度にホッとしながらも次をやりたいという気持ちが出てくる。今までこんなことなかったのに。

あ、大ちゃんなんか企んでる顔だ。

『…ちょっとだけキモチイイコト…する？』

…やっぱり。


答えは決まってる。

「する。…俺をきもちくして？いっぱいご褒美、ちょうだい？」


大ちゃんの口元が上がった。
ブランケットのまま抱き寄せられてあっという間に腕の中。
間髪入れずに触れるだけのキスと絡め合うキスが交互にくる。
肩と後頭部を逃げないよう抑えられる。
素肌にあたってこそばゆい。


結局自分がはまってしまっている。

Domとsubという関係にも、恋人としても。

※ネコを被ったオオカミと声※→←angelとdevil

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