煌めく星とおぼろ月

星と月の猫 ページ2

ここは戦国の世…
人が刀をふり戦う時代

その時代を感じさせぬ小さな城下町の端に、月の刺繍が素敵な群青の着物を纏う猫妖怪は、満面の笑みを浮かべて走っていた。



一方、日本の城下町に向かう外国からの客は、船に揺られながら、ワイシャツの襟元を小さな手を使い整える。ワイシャツの袖には、星を模したブレスレットがキラリと光っている。可愛らしい金色の毛と左目の眼帯が特徴的な、幼い猫妖怪。


『僕の弟はどんな子なのかな』


着物の幼い猫妖怪は、視界に入ってきた船を見て、目を輝かせた。

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