三十五巻目 ページ36
ーーー地球にやって来た、
今日から一週間くらい地球にいられる。
なんとか逃げたいけど、神威さんが怖いのもあるし、それに……
『ずっと……一緒に、いてネ。』
あの言葉も気になる。なにより寂しそうだったし。
いやいや!!知らん人の気なんて使わなくていいよねネ!
神威さんが寝てる時に天井裏から逃げよう。
神威「どうかな、この部屋。一週間地球のご飯も
食べられるし。」
A「そうですネ…。」
ごめんね、神威さん。
でも私は宇宙よりも……
地球が好きだから。
ーーーデート開始
神威「まずはあの店に行こうヨ。」
A「そういえばお腹空きました。」
神威さんが言ったのは中華料理屋さんだ。
もうお昼だしラーメン食べたいな。
ガラガラ
店主「らっしゃい!ほぉお美男美女だね。
そこ座って。」
料理屋の店主はとても明るい人で
神威「でしょ?」
神威さんの気まで良くしてしまった。
神威「じゃあ俺はこのラーメン “とりあえず ” 50杯くらいかな。Aは?」
A「とりあえず50杯…、わ、私はミニチャーハン
と醤油ラーメンで。」
1人に50杯だせるほど材料あんのかな。
店主「はいよっ!50杯と醤油、チャーハンな!」
えっ!?50杯分もあるの!?
そして……
A「あの、神威さん。もう50杯以上食べてますけど。いつ終わります?」
私が食べ終えた後も神威さんはずっとラーメンを食べていた。
神威「あぁ、もうちょっ(もぐもぐ)だから
(もぐもぐ)Aもういらないの?ゴクン」
A「見てるだけで十分です…」
ーーーそしてやっと……
神威「ふぅ。」
A「ご馳走様でした。」
中華料理屋さんを後にした。
A「次はどこ行きますか?」
神威「うーむ、じゃあ俺の背中に乗って?」
A「…はい?」
神威「ふふ、おんぶだヨ。」
抵抗するのは怖いので、素直に神威さんの背中に乗ると
A「ひゃっ!?」
神威さんがジャンプした。
小さくではなく、高い電柱のてっぺんに登れるくらい高く。
神威「空中散歩っ。なんちゃって」
A「……ははっ、そうですね」
神威「っ……」
A「どうしたんですか?」
ふと神威さんを見ると、顔を少し赤く染め、驚いた顔で私を見ていた。
神威「Aの笑顔、初めてみたから。」
A「そういえば…。」
久々に笑ったな。
A「……楽しいですよ、今。」
神威「…良かった。」
28人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:柿ぷぃ | 作成日時:2018年2月4日 18時