三十三巻目・真選組side ページ34
土方「総悟、A今日帰り遅くねぇか。」
沖田「何ですかぃ土方さん。
そんなにAが気になるんですかぃ？暗いとはいえまだ6時。子供じゃあるまいし、そのうち帰ってきまさぁ。」
Aが宇宙にいる時、土方と沖田はそんな事を話していた。
すると
真選組隊士「副長ぉお！！」
隊士達が慌てて走ってくる。
土方「…んだテメェら。」
真選組隊士「万事屋のトコのチャイナさんが！来てます！」
沖田「へぇ？珍しいや。」
土方「おぉ、総悟。ちょっくら用聞いて来い。」
沖田「俺ぁ嫌ですぜぃ。寝みぃし。」
土方「…………今までの始末書無しにすっから。」
沖田「それじゃあ足りねぇな。」
土方「………………団子奢っから。」
沖田「まだだな」
土方「もーいい俺が行く。」
沖田「仕方ねぇな、行ってやらぁ。」
ーーーそして(沖田side)
沖田「よぉクソチャイナ。一体何の用だ。どーせまた旦那が給料払わないとかそんな…
って、何で泣いてやがる。」
チャイナのいる客間に入ると、チャイナが俯いていた。少し畳が濡れている。
つまり泣いていた。
神楽「……っ…Aが」
チャイナは絞り出すような声で言う。
沖田「ぁあ？どうした。」
俺はしゃがんでチャイナを見る。するとチャイナが顔を歪めて
神楽「Aがいなくなったアル！」
と俺の肩を掴む。
沖田「はっ？」
神楽「ツッキーに会いに吉原に行って、Aが私散歩してくるって行ってから……戻って来ないアル…！」
沖田「おまっ、それ……」
俺は一気に焦ってくる。
神楽「私が、私が一緒にいれば良かったんだ。色んな所に行って情報も集めた。でも、誰も知らなかったアル。
唯一の情報は、私に似た男が…どこぞの可愛い女の子を連れて船に乗って…空へ飛んでったって……。」
チャイナに似た男……？
っ！
沖田「宇宙海賊春雨の…あいつか。」
神楽「そうだヨ…。あいつしかいないネ。
A…どうしよう。私が一緒にいたら、うっ、ぅう。」
またチャイナが涙ぐむ。
沖田「はぁ。俺が助けてやらぁ。
だからそのブセェ面見せんじゃねぇ。」
神楽「っ……あり、がとう。サド。」
今の本当にチャイナか？
いい気味だ。
沖田「あ？それが人に物頼む態度かよ。」
神楽「！！！ぅ、うっせぇ税金泥棒！」
はっ、泣いてるくせに口だけは達者だな。
沖田「まぁいい。俺が助けてやらぁ。」
そう言って俺は客間を後にした。
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作者名：柿ぷぃ | 作成日時：2018年2月4日 18時
