22 夢主side ページ23
中原「Aは俺と一緒にこの任務だよ。明日の夜出発だから用意しとけ」
「了解ー」
中也に太宰幹部と別の任務を言い渡されて執務室を出る。自室…へ向かう。中也の部屋だが最早自室だ。
「あー今日は早上がりかー。エリス嬢と遊ぼう」
少ない時間でエリス嬢の世話をするのが私の習慣になっている。もう2週間も組織に居れば部屋の配置も大体憶えてしまった。慣れた足取りで首領室へと向かう。
「(首領室っていつ来ても緊張する)」
少しの緊張を顔に出しながらノックしようとした。
?「___。_______!!ミミックが_____?」
「ミミック…?」
聞いてはならないものを聞いた気がしてすぐにその場を去ろうとした。
しかし、出来なかった。
太宰「Aちゃん?」
「あ、、太宰幹部…」
太宰幹部が首領室に呼ばれていたのを忘れていたのだ。太宰幹部が呼ばれるときは大抵よくない事が多いが、今回はまた違う雰囲気を纏っている。
太宰「…聞いてた?」
「ミミック。ってところだけ…」
太宰「そう…」
少しばかり太宰が顔を顰めた。
「太宰さん、織田さんや坂口さんと何かありましたか」
太宰「…なんでそう思うんだい?」
「大切な人のことで、悩んでいるという顔をしています。」
太宰幹部が首領室から出てきて顔を顰めるなんて見たことがない。それも少し寂しそうに。だから、太宰幹部とは呼ばずに太宰さんと呼んだ。対等に話して欲しかったからだ。
織田さんと、坂口さんは1度あったことがある。太宰幹部の執務室で少し話をしたが、太宰幹部の友達のようだ。きっと彼らに何かあったのだろう。
太宰「そうかも、しれないね。でもAちゃんはいいよ知らなくても。明日の夜は任務でしょう?」
「そうですか、無理には聞きません。では。」
失礼致します、首領。そう声をかけて首領室に入り太宰幹部と別れた。
太宰「ほんとに嫌になるよ、君の感の良さには…」
太宰(安吾、織田作。もう2度と飲めないじゃないか)
ポートマフィアとしての太宰治と私が顔を合わすのはこれで最後となる。そう予感するのは自分の第六感なのか。
そう過ぎる思考の傍ら、エリス嬢に声をかけた。
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作者名:テオ | 作成日時:2017年7月13日 15時