検索窓
今日:2 hit、昨日:25 hit、合計:112,341 hit

精神的に大丈夫じゃない件について。 ページ22

Aside




太宰「…」



『…太宰さん、帰らないんですか?』




太宰さんには異能が効かないから、


遠慮なく喋れるの良いな。




太宰「…むしろ、帰って良いのかい」



『逆に、帰らないと国木田さんが怒りますが?」



太宰「…そうだね」



『太宰さんは太宰さんです。私は、貴方の前職が何だろうが、正直何とも思わないですし』



太宰「そうかい」




その瞬間、


血が逆流してきた。


オイ血、空気読め。


今めっちゃ良いセリフ言ったでしょ私!


カッコいいまま終わらせてよ!!




『っ、ゲホッゴホッゲホッ』



太宰「え、Aちゃん!?」



『ゲホッゴホッガハッ』




1回口から溢れ出た血は止まる事を知らず、


私の足元を紅く染めていく。


足の力が抜けて、


その場に座り込んでしまった。


駄目でしょ私、


流石に格好悪い!


飲み込もう、さっきも出来た!




『ゲホッゴホ……ッ、』




よし、いける!




トン




『!? ゲホッガハッ…!』




背中が誰かに少し押されて、飲み込めなかった。


隣を見ると…


心配そうな最推しの顔のドアップがあった。


…………ん!?


ヤバイ一瞬思考停止してた!




太宰「飲み込んじゃダメだ、ちゃんと吐いて」




え、ヤダヤダヤダ。


何がとは言わないけど凄く嫌だ。


そんな意思とは裏腹に、


血は溢れ続ける。




太宰「大丈夫、大丈夫だから…ね?」




身体的には大丈夫でも、


精神的に大丈夫じゃない!


最推しのドアップ止めて、


マジで寿命が縮む!!



















漸く血が止まった頃には、


辺りは相当な血の海だった。


これ処理どうするんだろう。




太宰「落ち着いたかい?」



『はい。ご迷惑おかけしてすみません』



太宰「君、普通に喋れたのだね」



『太宰さんに異能は効かないと学習しましたから』



太宰「そうかい。で、今の血は何かな?」




うん、訊かれると思った!




『…私の異能は、声を扱う異能です。だから、喉への負荷が凄いんです』



太宰「嗚呼、昨日与謝野さんにのど飴買ってもらったらしいけど、それ?」



『はい、負荷軽減の為ですね。こうなる前に舐めておくべきでした』




そう言いながら、のど飴を1つ取り出して、口に放り込む。


ってか与謝野さん、のど飴の事、話したのか。




太宰「じゃあ、帰ろうかAちゃん」



『しゃけ』



太宰「あっ、言語が戻っちゃった」




眼鏡の件について。→←元……の件について。 ※追加アリ



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.3/10 (89 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
138人がお気に入り
設定タグ:文スト , 転生
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

銀砂売り子 - 猫さん» えっ、ほんとだ間違ってる。ご指摘ありがとうございます! (2022年8月13日 14時) (レス) @page1 id: 106608bd1e (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - いつも楽しく読まさせていただいてます。質問なんですが、元……の件について。のやつで、敦くんが70億なのは合ってるんですけど、主人公が90億って言われたあとに100億って書かれててどっちか分からなくなりました。 (2022年8月6日 14時) (レス) @page21 id: bbe9e35a2f (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:銀砂売り子 | 作成日時:2022年7月1日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。