四十 ・※イラスト有 ページ42
『…』
「おやおや…大した精神力だね…実際の所私は君達を敬意しているのだよ…これ程正面からポートマフィアにぶつかってくる組織は無かった…」
『…太宰さん』「太宰…よせ!」
私は焦り、声を荒らげるも、太宰さんはその声を無視し、再び歩き始める。
太宰さんは相手の銃口の前に立った__彼は暗い目をしながら口を開く。
「私の目の中にある歓喜が君にも見える事を願うよ…君がほんの少し指を曲げるだけで…私が最も待ち焦がれた物が訪れる…」
男は恐れをなしたのか銃を持つ手を震わせる。
「恐れは…君が狙いを外す事…だが出来るさ…君は狙撃手だろう?」
『どんな悪知恵かと思ったら…君は人を吃驚させる事にしか使わない…子供当然。』
「おや…バレてたか、何時からかい?『最初から…魔人に影響されたか?吃驚したよ』」
『そこら辺にしておきなよ…彼も怪我でまともに撃てない』
私が男に蹴りを入れると男は気絶した。
そこまで限界な状況で圧力を与えられ、撃てと云われたら誰でも撃てないだろう…
「迫真の演技だったろう?「演技?」彼が外すことは分かっていた…狙撃銃の後は左頬に付いていた。」
「つまり彼は左利きだ…利き腕では無い右手の上…おまけにあの旧式拳銃では銃口を額に付けない限り当たらないよ。」
「会話で時間を稼いで彼の腕が疲れれば…後は織田作が何とかしてくれる…」
織田作=お母さん
「止めろ太宰…もう良い「織田作…」」
二人は別々の方向へ向かう___。
「…安吾を頼む」「嗚呼…」
二人は歩き出した。
『…どっち行けばいいんだっけ。』
くっそ…凛々しい顔しながらどっちかに着いていけば良かった
「…」
咄嗟に視線がした方を覗く____
『貴方…誰?』
「ただの通行人です…ポートマフィアの渡鴉さん。」
『残念だけど今構ってちゃんに付き合う暇は無いから…』
『はー…探しましたよ織田作さん…あっ太宰さんも居る〜』
「生憎だけど仕事は終わってる…Aは何処に居たの?」
咖喱を食べながらヘロヘロになった太宰さんを横目に織田作を見る。
『貴方達が格好良く退場した後どっちの道から来たのか分からなくなった…』
クスクスと笑う太宰さんに蹴りを入れたい所だが生憎この店では出来たものじゃない…
『四十八人…』
ある人数を云うと急に彼は大人しくなった…一体何故だろーな〜
37人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:黎明 | 作成日時:2023年9月2日 17時