三十八 ・ ページ40
「織田君」
忠告する様な眼差しで此方を見つめる。
まるで"行ってはならない"と云っているような感覚だ。
「君は肩から下げているその中で人を殺 した事は一度も無いと云う噂だが何故かね?」
「…その質問は組織の長としての命令ですか?」
「いや?私個人が発した単純な興味だよ。」
「では…答えたくありません。「…っははっ良いだろう」」
「それとA君…君は善人を殺さ ないようだね。」
『私の殺す殺さないよりあの硬っ苦しい警備をどうにかして下さいよ〜悲しくてしょうが無い。』
「…そうかい…良い報告を期待しているよ。」
『狙撃を気を付けた方がいい…』
泊まっていたホテルを調べる事にした。
矢張り
『…その椅子がどうかしたの?』
「坂口安吾…ポートマフィアの情報員…インテリでミステリアスな男…そして誰も君の正体を知らない。」
「…分からん」
即座に織田作は立ち上がり、引き続き調査をする。
「…通気口か?」
椅子に登り、中心にある円盤のようなものを押してみると謎の空間があった。
中にあった箱を取り出す事が出来た。
「…っ!?」
織田作は驚異の身体能力で銃弾を避け、柱の裏へと逃げられた。
「A大丈夫か?」『織田作こそ大丈夫?』
「嗚呼…この部屋を出よう…危険だ。」
私達二人は箱を抱えながら疾走をし、織田作が電話をかける。
<…太宰か?>
『安吾の部屋で狙撃をされた…今狙撃手を二人で追っている五社通りの向かいにあるビルが狙撃点。』
<Aも人使いが荒くなったじゃないか…ま、良いか>
<今手元に銀の託宣がある__<よせったら…私が行くまであまり無理はするなよ>>
『危ないっ___!』
男は刃物を振り回すが華麗に避けられ、銃を撃つ。
『…動かないで。』
男の後ろに素早く回り込み、軍刀を首元に突きつけた。
「…止めろA…」
それはそうだ…人は人を殺 しては行けない。
でも裏社会ではそんな事通用しない。
『君に云われると…殺 せないな』
軍刀を鞘に仕舞おうとした矢先__織田作が撃たれた____。
『織田作____!』
私にも銃弾が飛んだが軍刀が何とか弾いてくれた。
正に間一髪__織田作はどうやら無事の様だ…
『君まで私の手で殺 したくない。』
戦いは呟きでは抗えない。
「伏せろっ!二人共!」
耳鳴りが酷い…何かを投げていたようだった。
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作者名:黎明 | 作成日時:2023年9月2日 17時