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三十一 龍頭抗争 ページ33

時が飛んで一年後____龍頭抗争に入る



織田作がポートマフィアに加入し、五千億円の裏金を発端に抗争へと突入した。



私の部下も懸命に戦ったが異能力者に殆ど皆殺 しにされた。


死体はほぼ回収出来たが、回収されてい無い死 体はとても見るのに堪える様な悲惨な姿で残されていた。



『何年も此処(ポートマフィア)に居ると…流石に部下にも情が湧くよ…』



「災難でしたね…Aさん。」



『あっ…それと"あれ"出来た?部下の墓に置いておきたいんだ…この抗争に巻き込ませたせめてもの償いでね…』



「それなら出来ています。どうぞ」



安吾さんは私にある本を渡した_____。


私は片手にカモミールを握り、部屋を出た。



「カモミールですか…」



『お墓…お、これか……』







『元気にしてる…?前衛小部隊は解体されるかもってさ……』




『…私は何処かに所属するよ。良かった……』





私は安堵していたが同時に虚無感に襲われた。





『ごめんね…こんな指導者で……結末を知っていたのに…君達を私は引き留めなかった。』




ボロボロと涙が溢れてくる______。




『本当にごめん…』


「大丈夫か?」


人の声が聞こえ、私は即座に軍刀を抜こうとするが__。


そこに居たのは驚くべき人物だった。


『…!失礼致しました…』


赤みがかった朱色の髪と蒼い目


不殺のマフィア…織田作之助だ。


「お前は…前衛小部隊隊長か…?」


『もう隊長じゃ無い…私はA。貴方の名前は?』



カモミールが微風に当てられ揺れている。



「織田作之助だ…よろしくA」



『…それじゃ"また"会いましょう。』



私は部下の顔を思い出しながらマフィアへと戻った。



お互い死ぬ事だってあるかも知れないけど___



また会えたらいいな____。



にゃーんと猫の鳴き声がする。



目の前に居たのは三毛猫_____。



私はそっと猫を撫で、また歩む________。




『ただいま戻りまし「A君!エリスちゃんがね〜」』


…愚痴の押し付け大会!愚痴は愚痴でも惚気です!


「それでね〜…」


二時間くらい経過してるんだよ…そろそろ終わりたい。




そう思った矢先、後ろに金髪の青目幼女が首を取った同然のように目を光らせていた。



『あの…首領…後ろにエリスちゃんが…』



「ぇ…「リンタローのばかばか〜!」ごめんねエリスちゃん!」

もうなんなのこの組織…

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作者名:黎明 | 作成日時:2023年9月2日 17時

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