#104 喰えない ページ3
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午前11時半
バシンッボグッ………ドゴォッ!!
部屋に備え付けられたトレーニング器具悲鳴を上げる。集中して蹴られたサンドバックは原形をとどめていないし、あらゆるシミュレーションでの闘いも想像した。
貴「っはぁ………」
汗の雫が頬を伝う。ペットボトルを引っ掴み、顔を上向きにして頭からぶっかけた。
貴「んくっ……」
流れる水は喉をダイレクトに通過する。冷たい水が美味しい。ペットボトルの水がなくなり、腕で口元を拭った。
サンドバックじゃなく、生身の練習相手が欲しい。そう思いトレーニングルームにある受話器を取ると後ろから声がした。
マ「A。練習相手を呼ぶのはやめて欲しいなぁ。今の君なら殺しかねないからね。死体の後処理とか面倒なんだよ」
貴「マーモンね。殺しゃしないわよ。何の用？」
振り返った先に居たのは減らず口を叩く藍の赤ん坊マーモン。
ふわりと浮くマーモン。その可愛い手には似つかわしくない大量の札束が握られており、そいつは優雅にそれを数えていた。
マ「暇つぶしだよ。随分頑張ってるみたいだね。でも対戦相手を見たろう？君がそこまで張り切る必要はないと思うなぁ」
貴「黙りなさい。ボスに完全なる勝利を捧げる為よ。それにそういった慢心がルッスーリアを負けさせたんだから」
マ「それは間違いないね」
数え終わった札束を上着の内側に仕舞い、此方に飛んで来たかと思うとまだ水の滴る左頬にキスされる。
貴「わ、何のつもりよ？」
マ「応援代わりのキスだよ。君はもう少し要領良くおやりよ。じゃあね」
マーモンは言いたいことだけ言い、霧のように溶けて消えてしまった。部屋は元の静けさを取り戻す。
貴「ふん。喰えない奴」
すっかり興が冷めてしまった。仕方ない、お風呂に入って昼食を取ってから続きをしましょう。
スポーツタオルを肩から掛け、トレーニングルームを片付けようと部屋を見渡す。
貴「………Wow」
口元に薄ら笑いを浮かべ再度受話器に手をかける。
………………この散漫たる有様の部屋を片付ける部下を呼ぶ為に。
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ぶっきー(プロフ) - リッズロードさん» ばんわ！本当ですか！？嬉しいです！頑張りますね！ (2015年7月18日 0時) (
レス) id: 2a132548fb (このIDを非表示/違反報告)
リッズロード(プロフ) - こんばんは！今日この作品を見つけて猛スピードで読んでしまいました(^_^；特別編、期待してますね！更新頑張ってください (2015年7月17日 23時) (レス) id: ac11f42ee1 (このIDを非表示/違反報告)
ぶっきー(プロフ) - キング@マーモンは俺の嫁さん» いえいえこちらこそ！そう言って頂けると本当に嬉しいです！！ (2015年7月1日 19時) (レス) id: 2a132548fb (このIDを非表示/違反報告)
キング@マーモンは俺の嫁 - ぶっきーさん» ありがとうございます！いつも楽しく見させて頂いてますよ！ (2015年6月26日 0時) (レス) id: 44bff0fa0f (このIDを非表示/違反報告)
ぶっきー(プロフ) - キング@マーモンは俺の嫁さん» 勿論良いですよ！そう言って頂けて嬉しいです！ (2015年6月21日 12時) (レス) id: 2a132548fb (このIDを非表示/違反報告)
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