第５３話 その幹部、重ねる。 ページ6
Broooockに書類を請求しに執務室に行ったらもぬけの殻だった。ま〜た脱走してるのか。
「Broooock〜？入るよ〜」
鍵が開いていたということは、昼寝してる？お〜いまた寝てんのかよ、なんて悪態つこうとした矢先、黒と、白が目に入る。赤を基調とした部屋で目立つ色は、あの黒メイドからだった。
床に散らばってる書類が音もなく動いている。ベッドに腰かけたまま、魔法で動かしてる姿は、どこか滑稽だけども、それより先に問い詰めたい。
「なんでいるの？！え、真昼間からやってんの！？てかきんときが接触できないようにしてるはずだよね？ていうか暇なの？！」
「陛下、落ち着いてください」
「ホント何なの！？きみ、ホント、変なヤツすぎない？！」
詰め寄ろうとしたら、Broooockの使い魔、チーが跳んできて、威嚇してきた。さっきまで寝てたのに！！
「陛下、この状態のままで失礼いたします。
先程きりやん様の所でカロンさまの代理が終わり、メイド長室に向かう途中、チーさまに呼ばれBroooock様を起こしに参りました。お昼寝中で一度目を覚まされましたが私を母と誤認したのち、もう少しだけと仰せつかりました。三十分経ったら起こしますとお伝えしましたので、あと五分後には、起こしますが」
つらつらつらと抑揚なしに起承転結を説明するメイド。ここまでくると、もはや不気味なくらいに仕事をしている。現に今いるのはBroooockの個人の部屋で、ベッドの上に本人は居て、黒メイドは頭近くに腰かけているんだから。使い魔のチーが攻撃的じゃないし、ホントに起こしに来ただけ？
「母と、似てないのに」
ぼそりと聞こえた言葉に、俺は何も言えなかった。
「あ、エプロン掴まれてたんだね、ごめんね」
「お気遣いありがとうございます、陛下」
起こしますね、と一言断って、Broooockを揺り起こす。一切の疚しさが無い、それこそ母親がするような……俺が見えたのは、前メイド長のレティの姿だった。
「レティ、」
どう見ても似ていないのに、その包帯で覆われた横顔には、確かにレティの面影があった。
第５４話 その幹部、安堵する。→←第５２話 その幹部、寝惚ける。 ※一部修正
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紅鴇ﾍﾞﾆﾄｷ@端末垢 - にゃーちゃんさん» 初コメありがとうございます！夢主ネロちゃんが刺さってくださって嬉しいです！もうすぐ続編に進みますが、完結までお付き合いくださいませ〜〜！ (11月30日 14時) (
レス) id: 15e99861f0 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 初コメ失礼します！めためたに好き過ぎました…!!面白過ぎて、一気読みしてしまうくらいに好きです！夢主ちゃんがどストライク過ぎた…更新頑張って下さい。楽しみにしてます！ (11月29日 22時) (レス) @page44 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
Ray(プロフ) - 紅鴇ﾍﾞﾆﾄｷ@端末垢さん» ええええっ？！この場をお借りして､読んで頂いてありがとうございます…！これからも更新お待ちしてます…！ (9月28日 23時) (レス) id: d88e598144 (このIDを非表示/違反報告)
紅鴇ﾍﾞﾆﾄｷ@端末垢 - Rayさん» コメントありがとうございます！ひょぇ、まさかの拝読してる作品の作者様がコメントくださるとは……!!!!有能だけどマイペースなネロちゃんをよろしくお願いします！ (9月28日 21時) (レス) id: 15e99861f0 (このIDを非表示/違反報告)
Ray(プロフ) - 有能メイドが好きなので何度も読み返してます。更新頑張って下さい…！ (9月28日 1時) (レス) id: d88e598144 (このIDを非表示/違反報告)
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